ビジプリ > 販促・マーケ用語辞典 > 【クロスプロモーション企画】

販促・マーケティングにおけるクロスプロモーション企画とは?

販促・マーケティングにおけるクロスプロモーション企画(くろすぷろもーしょんきかく、Cross-Promotion Campaign / Campagne de Promotion Croisée)とは、複数のブランドや企業が連携して互いの製品やサービスをプロモーションする企画を指します。これにより、双方のターゲット顧客層を共有し、広告効果を高めることが可能になります。異業種間のコラボレーションや、相互補完的な製品を扱う企業同士で行われることが多く、顧客満足度や認知度の向上を目的としています。


クロスプロモーション企画の歴史と背景

クロスプロモーションの概念は、20世紀初頭に大手企業間で行われた共同キャンペーンから始まりました。たとえば、映画スタジオが食品メーカーと提携し、映画チケットが当たるキャンペーンを展開するような事例が挙げられます。このような取り組みは、ブランド間で顧客基盤を共有し合うことで、双方の利益を拡大することを目的としていました。

1990年代以降、インターネットとグローバル化が進む中で、ブランド間のコラボレーションがさらに広がりました。特にデジタルマーケティングが主流となるにつれ、SNSやメールマーケティングを活用したオンラインでのクロスプロモーションが一般化しました。現在では、特典付きのコラボ商品やキャンペーンを通じて、消費者の購買意欲を喚起する手法として広く採用されています。

クロスプロモーション企画の仕組み

クロスプロモーション企画は、以下の手順で進行します:

  • 提携企業の選定:ブランド価値や顧客層が相互に補完関係にある企業を選びます。
  • プロモーション内容の決定:共同で提供する特典、コラボ商品、キャンペーン内容を企画します。
  • チャネルの統合:各企業のウェブサイト、SNS、店舗などのチャネルを連携させ、一貫したプロモーションを展開します。
  • 共同マーケティング:広告費用や販促活動を分担し、それぞれのチャネルを活用してキャンペーンを拡散します。
  • 効果測定:売上、クリック数、エンゲージメント率などの指標を基に、キャンペーンの成果を評価します。

これにより、クロスプロモーション企画は、顧客にとって新しい価値を提供すると同時に、企業間でのシナジー効果を生み出します。

クロスプロモーション企画の活用例

クロスプロモーション企画は、以下のような業界や場面で活用されています:

  • 食品業界とエンターテインメント業界:映画公開に合わせて、ポップコーンや飲料メーカーが共同でキャンペーンを展開。
  • アパレルブランドと化粧品ブランド:季節ごとのファッションとメイクアップを組み合わせたプロモーションを実施。
  • 旅行会社とクレジットカード会社:旅行予約で特典を提供するキャンペーンを共同で運営。
  • テクノロジー企業と教育機関:学習用タブレットやソフトウェアの購入特典として、無料講座を提供。
  • スポーツブランドとヘルスケア企業:ランニングシューズの購入でフィットネスジムの無料体験をプレゼント。

例えば、ある航空会社と高級ホテルチェーンが提携し、航空券と宿泊パッケージを割引価格で提供した結果、売上が20%増加し、双方のブランド認知度も向上しました。

クロスプロモーション企画のメリットと課題

クロスプロモーション企画の主なメリットには以下の点があります:

  • 広告コストの削減:広告費用を分担することで、単独キャンペーンよりも低コストで効果を上げることが可能。
  • 新規顧客層へのリーチ:提携企業の顧客基盤を活用することで、新たなターゲット層にアプローチできる。
  • ブランドイメージの強化:相互に信頼性のある企業との提携により、ブランド価値が向上。

一方で、以下の課題も存在します:

  • 提携先との価値観のズレ:企業間でブランドイメージや目標が一致しない場合、逆効果になるリスク。
  • 責任の分担:広告費用や運営負担の配分に関する合意が必要。
  • 効果測定の難しさ:それぞれの企業にとっての具体的な成果を正確に評価するのが難しい場合がある。

クロスプロモーション企画の未来

今後、クロスプロモーション企画は、デジタル技術やAIの活用により、さらに効率化が進むと予想されます。特に、顧客データを活用したパーソナライズドなキャンペーンが可能となり、顧客一人ひとりに最適なプロモーションを提案する取り組みが広がるでしょう。

また、サステナビリティや社会貢献をテーマにしたクロスプロモーションが増加すると考えられます。例えば、環境保護を訴求するブランド同士が提携し、エコフレンドリーな商品やサービスを共同で提供することで、社会的な価値を創出するケースが注目されています。これにより、企業間の連携は単なる販促活動を超え、より広範な社会的インパクトを生む手段として進化していくでしょう。


▶販促・マーケ用語辞典TOPへ戻る



↑ページの上部へ戻る

ビジプリの印刷商品

ビジプリの関連サービス