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販促・マーケティングにおけるアーンドメディアとは?

販促・マーケティングにおけるアーンドメディア(あーんどめでぃあ、Earned Media / Médias Gagnés)とは、企業が直接購入したり所有したりするのではなく、顧客や第三者から自然に広まる形で得られるメディアのことを指します。口コミ、SNSのシェア、レビューサイトでの評価、報道記事などが代表例です。広告費を支払わずに信頼性の高いプロモーション効果を得られる一方、計画的な戦略が必要とされます。


アーンドメディアの歴史と由来

アーンドメディアという概念は、インターネットの普及により急速に注目されましたが、その根本的な考え方は古くから存在します。たとえば、企業が信頼できる製品を提供し、顧客がその製品を他者にすすめる口コミ効果は、古典的なアーンドメディアの形態です。

現代的な「アーンドメディア」という用語は、2000年代初頭にマーケティング業界で広がりました。この概念は、ペイドメディア(広告として費用を支払うメディア)やオウンドメディア(企業が保有するメディア)と並び、トリプルメディア戦略の一環として定義されました。特にソーシャルメディアの普及に伴い、個人が発信するレビューやSNSの投稿がブランドの信頼性を高める手段として注目されています。

アーンドメディアの主な特徴と目的

アーンドメディアの特徴は以下の通りです。

  • 第三者による信頼性:広告や自社発信ではなく、消費者やメディアが自発的に発信するため、情報の信頼性が高い。
  • 広告費不要:自然発生的なため、直接的な広告費がかからない。
  • 拡散力が高い:SNSのシェアや口コミによる波及効果で、多くの人々にリーチできる。

アーンドメディアの目的は、ブランドの信頼性や認知度を向上させ、購買意欲を高めることです。特に、第三者からの評価や推薦は、消費者の購買決定に強い影響を与えます。

アーンドメディアの具体的な活用例

アーンドメディアは以下のような形で活用されています。

  • 口コミマーケティング:商品やサービスを試した顧客のポジティブな感想を拡散。
  • インフルエンサーマーケティング:影響力のあるインフルエンサーによる投稿やレビューを活用。
  • SNSのバイラルキャンペーン:SNS上でシェアされやすいコンテンツを提供し、話題を喚起。
  • レビューサイトでの評価:商品やサービスのレビューが高評価を得ることで信頼性を向上。

例えば、ある化粧品ブランドは、インフルエンサーに製品を提供し、その使用感をSNSに投稿してもらうことで話題性を創出しました。その結果、多くの消費者がレビューをSNSでシェアし、アーンドメディアの効果で販売数が急増しました。

アーンドメディアのメリット

アーンドメディアには以下のメリットがあります。

  • 高い信頼性:第三者からの情報は、広告よりも消費者の信頼を得やすい。
  • 長期的な効果:一度話題になったコンテンツは、時間をかけてじわじわと拡散する。
  • 広告コストの削減:広告費を抑えつつ、効果的なプロモーションが可能。

例えば、ある食品メーカーが新商品を発売した際、著名な料理ブロガーがレビューを投稿。これがSNSでシェアされ、多くのユーザーに製品の魅力が伝わり、結果的に大きな販売促進につながりました。

アーンドメディアの課題と未来の展望

一方で、アーンドメディアには以下のような課題があります。

  • 制御の難しさ:第三者が発信するため、ブランドが内容やトーンを完全にコントロールできない。
  • ネガティブな口コミのリスク:不満や悪評も同様に拡散される可能性がある。
  • 効果測定の困難さ:波及効果を具体的な数値で測定することが難しい。

これらの課題に対応するため、顧客エンゲージメントの強化や、AIを活用した口コミ分析が重要視されています。さらに、今後はメタバースやブロックチェーンを活用したアーンドメディアの進化が期待されています。企業にとっては、信頼を基盤としたブランド構築がますます重要になるでしょう。


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