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印刷業界における圧着はがきとは?

印刷業界における圧着はがき(あっちゃくはがき、Pressure-Sensitive Postcard / Carte Postale à Pression)とは、特殊な加工技術で折りたたまれた紙面を接着し、情報を保護したはがきのことを指します。圧着はがきは、DM(ダイレクトメール)やキャンペーン案内、個人情報を含む通知などで利用されることが多く、開封時に広がる紙面を使って情報量を増やすことができます。圧着技術により、郵送中の保護とプライバシーの確保が実現されています。


圧着はがきの歴史と由来

圧着はがきの起源は、郵便物の簡易化と効率化が進んだ20世紀中頃にあります。当初は広告や通知を効率的に郵送するためのツールとして使用されました。特に、企業が顧客に情報を届ける手段としてDMの需要が高まる中、通常のはがきに比べて多くの情報を伝えられる圧着はがきが注目されるようになりました。

日本では、1980年代後半から圧着技術が普及し、企業のマーケティング活動において広く利用されるようになりました。特に、銀行やクレジットカード会社などが顧客の個人情報を安全に郵送するために圧着はがきを採用したことが、その普及を加速させました。


圧着はがきの構造と仕組み

圧着はがきの構造は以下の要素で構成されています:

  • 表紙面:宛名や広告、基本的な情報を記載。
  • 内面:圧着により保護され、開封後に見られる詳細情報を記載。
  • 特殊接着剤:紙面を接着し、郵送中の保護と内容の秘匿を実現。

その仕組みは以下の通りです:

  • 印刷された紙を折りたたみ、特殊な接着剤で圧着。
  • 郵送時には接着された状態を維持し、中の情報を保護。
  • 受取人が開封する際に、紙面が広がり詳細情報を確認可能。

この構造と仕組みにより、圧着はがきは情報量とプライバシー保護の両立を実現しています。


圧着はがきの用途と特徴

圧着はがきは、以下のような用途で使用されています:

  • ダイレクトメール(DM):広告やキャンペーン情報を効果的に届ける。
  • 通知:個人情報を含む通知書(利用明細、請求書など)。
  • プロモーション:クーポンやイベント招待状。

圧着はがきの特徴は以下の通りです:

  • 情報量の増加:通常のはがきよりも多くの情報を記載可能。
  • プライバシー保護:郵送中に内容が見られない。
  • 開封時のインパクト:受取人が開封する際に驚きや関心を引き出す。

圧着はがきの課題と改善策

圧着はがきには以下の課題があります:

  • コスト:特殊な加工や材料が必要なため、通常のはがきよりも製造コストが高い。
  • 環境負荷:接着剤や特殊加工によりリサイクルが難しい場合がある。
  • 加工精度:圧着不良や開封トラブルが発生する可能性。

これらの課題に対処するため、以下の改善策が進められています:

  • リサイクル可能な接着剤や紙素材の使用。
  • 生産効率を高める加工技術の導入。
  • トラブルを減少させるための品質管理の徹底。

圧着はがきの未来と展望

今後、圧着はがきはより環境に配慮した素材や加工技術を採用する方向へ進むと考えられます。例えば、バイオマス接着剤や再生可能な紙を使用することで、エコフレンドリーな製品が主流になる可能性があります。

さらに、デジタル技術との融合により、QRコードやAR(拡張現実)を活用して、受取人が圧着はがきをスキャンするとデジタルコンテンツにアクセスできる仕組みも普及するでしょう。このように、圧着はがきは進化し続け、印刷業界における重要なコミュニケーションツールとして役割を果たし続けると期待されます。

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