印刷業界におけるRGPとは?

印刷業界におけるRGPとは?(あーるじーぴー、Refiner Groundwood Pulp、Pâte de bois raffinée)

RGPとは、リファイナ砕木パルプの略で、製紙業界において木材を細かく砕き、パルプ状にしたものを指します。RGPは、主に新聞用紙や雑誌などの印刷用紙の製造に使用され、その特性として、コストが低く、大量生産に適していることが挙げられます。リファイナ砕木パルプは、紙の強度や柔軟性を持ちながらも、製造コストを抑えることができるため、広く利用されています。


RGPの歴史と由来

RGPの歴史は、19世紀にさかのぼります。紙の需要が増加する中で、安価かつ大量に紙を製造する方法が求められるようになりました。これに応じて、木材を機械的に砕いてパルプを作る「砕木パルプ」技術が発展しました。

その後、20世紀初頭にかけて、製紙業界ではさらに効率的な製造方法が開発され、リファイナと呼ばれる特別な機械を使って木材を細かく砕く「リファイナ砕木パルプ」技術が登場しました。これにより、従来の砕木パルプよりも均質で、かつ強度が高いパルプが得られるようになり、RGPは新聞や雑誌の印刷用紙の主要な原料として定着しました。

RGPの構成と役割

RGPは、以下の要素で構成されています:

  • 木材: 主に軟木が使用され、リファイナ機で細かく砕かれてパルプ化されます。
  • リファイナ機: 木材を細かく砕くための専用の機械で、木材を繊維状に解してパルプを生成します。
  • パルプ: 細かく砕かれた木材の繊維が集まったものがパルプで、これを元に紙が製造されます。

RGPの主な役割は、コスト効率の良い印刷用紙の製造にあります。RGPを使用することで、紙の製造コストを抑えつつ、適度な強度と柔軟性を持つ紙を生産することが可能です。特に、大量生産が求められる新聞や雑誌の印刷において、RGPは不可欠な材料となっています。

RGPの現在の使われ方

今日の印刷業界では、RGPは依然として重要な役割を果たしています。新聞や雑誌などの大量印刷物の用紙だけでなく、一部の包装材や広告チラシなどにも使用されています。RGPの特性である低コストと高い生産性が、印刷業界の効率的な運営を支えています。

また、環境意識の高まりとともに、リサイクル可能なRGPの使用も注目されています。RGPを用いた紙製品は、再生紙としてリサイクルされることが多く、環境負荷を軽減する取り組みの一環として位置づけられています。

今後も、RGPは印刷業界においてその重要性を保ち続けるでしょう。また、新しい技術の導入により、さらに効率的で環境に配慮したパルプ製造が進むことが期待されています。

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