ビジプリ > 印刷用語辞典 > か行 > 【グリッター印刷】

グリッター印刷とは?

印刷業界におけるグリッター印刷(ぐりったーいんさつ / Glitter Printing, Impression à Paillettes)とは、印刷物にキラキラとした輝きを加える特殊印刷技術で、ラメ(小さな金属粉や樹脂粉)を使用して装飾効果を付与します。グリッター印刷は、パッケージデザインやポスター、販促物などで華やかさを演出するために使われ、見る角度によってきらめく特殊な質感を与えることで、注目を集める効果があります。


グリッター印刷の概要

グリッター印刷は、印刷物に視覚的なインパクトを与えるための特殊印刷技術で、ラメを使用して表面に煌めきや立体感を加えます。印刷面にグリッターパウダーを定着させることで、光を反射し、見る角度によって異なる輝きを演出することができます。一般的に、パッケージデザイン、化粧品のラベル、イベントポスター、ポストカードなど、視覚的に訴求力が求められる印刷物に使用されます。

この印刷方法では、通常のインクとグリッター専用の接着剤インクを組み合わせて使用し、接着剤インクを塗布した部分にグリッターパウダーを付着させる工程を経て仕上げます。ラメの大きさや色を変えることで、異なる輝きや質感を持つ印刷物を作成することが可能です。

グリッター印刷の歴史と発展

グリッター印刷の歴史は、パーティー装飾や化粧品などにラメ素材が使われ始めた20世紀中盤に遡ります。当時、グリッターを紙や布に手作業で装飾する技術が一般的でしたが、1970年代には印刷技術の進化に伴い、機械的にラメを印刷物に付着させる方法が開発されました。

21世紀に入り、グリッター印刷の技術がさらに進化し、より均一かつ高品質なラメの付着が可能になりました。特にUV印刷技術の進展により、乾燥時間が短縮され、インクの定着力が強化されたことで、グリッターパウダーが効率的に接着できるようになりました。また、環境負荷の低い樹脂製ラメが開発されるなど、環境に配慮した製品が増えています。

グリッター印刷のプロセスと方法

グリッター印刷のプロセスは、まずデザインデータを作成し、ラメを施したい部分を決定することから始まります。次に、グリッターパウダーを定着させるための接着剤インク(通常は透明の粘着性インク)を印刷機で指定箇所に塗布します。この接着剤インクが乾かないうちに、グリッターパウダーを散布して付着させ、その後余分なラメを取り除く工程が行われます。

このようにして、指定したデザイン部分にラメがしっかりと付着し、光沢のある独特の質感が印刷物に生まれます。ラメの色や大きさの選択によって多様な表現が可能であり、立体的で豪華な仕上がりが特徴です。UV硬化技術を用いる場合もあり、インクを瞬時に乾燥させることで効率的にラメが定着し、耐久性も向上します。

現在のグリッター印刷の重要性と用途

現在、グリッター印刷は高級感や視覚的なインパクトを求めるデザインに不可欠な手法となっています。特に化粧品パッケージ、ファッション関連のカタログ、販促用グッズ、クリスマスカードなど、特別感や華やかさを伝える印刷物に多く使用されています。また、店舗ディスプレイやポップアップ広告にも使用され、製品の魅力を引き立て、消費者の注目を引くためのマーケティングツールとしても活用されています。

また、環境に配慮した製品へのニーズが高まる中で、バイオ素材や環境負荷の少ない樹脂ラメの使用が増えており、サステナブルなグリッター印刷の開発も進んでいます。こうしたエコロジー対応のグリッター印刷は、企業イメージの向上にも貢献しています。

グリッター印刷の今後の展望

今後、グリッター印刷はさらなる技術革新により、多様な色や素材のラメを用いた表現が可能になると期待されています。また、ナノ粒子技術の応用により、より微細で精巧な輝きを持つラメが開発され、印刷物の高級感が一層向上するでしょう。さらに、デジタル印刷技術との融合により、少量からカスタマイズ可能なグリッター印刷の需要も高まると考えられます。

グリッター印刷は、印刷物に独特の魅力と高級感を付加する技術として、今後も商業印刷やパッケージング業界で活躍し続け、消費者に新たな視覚体験を提供する重要な印刷技術であり続けるでしょう。

▶印刷用語辞典TOPへ戻る



↑ページの上部へ戻る

ビジプリの関連サービス