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ノンブル設定とは?

印刷業界における「ノンブル設定」(ふりがな:のんぶるせってい、英:Page Numbering、仏:Numérotation des Pages)とは、ページ番号を自動的に配置する設定のことを指します。ノンブルは書籍や冊子、カタログなどのページ管理や読みやすさを向上させるために使われ、視覚的に整理された印刷物を実現するために重要な要素です。ノンブル設定により、印刷物全体の構成が整い、読者がページを容易に追えるようになります。


ノンブル設定の概要

「ノンブル設定」とは、印刷物の各ページに番号を付与し、自動的にページ番号が更新されるようにする設定を意味します。特に書籍や雑誌、パンフレットなど、ページ数が多い印刷物で活用され、ページ数を確認する目安となるため、読者にとっての利便性を高めます。また、目次や索引との連携もスムーズに行えるため、製本や編集工程でも不可欠な作業とされています。

ノンブル設定は、通常はデザインソフトで行われ、ページ番号の位置やフォント、サイズなどを統一して設定することで、ページ全体のレイアウトが均一化されます。また、奇数ページと偶数ページでノンブルの配置を左右で変えたり、特定のページでのみノンブルを非表示にすることも可能です。

ノンブル設定のプロセスと技術

ノンブル設定は、Adobe InDesignやQuarkXPressといったDTP(デスクトップパブリッシング)ソフトを使用して行います。これらのソフトには自動ページ番号挿入機能が備わっており、ページ数が多い印刷物でも、ページ番号を一括で設定し、編集時にも自動で更新が反映されます。

ノンブル設定のプロセスとしては、まずマスターページ上にページ番号用のテキストフレームを設置し、そこに自動番号挿入の設定を行います。これにより、各ページに同じデザインや位置でノンブルが挿入されるため、統一感が保たれます。さらに、特定のページにのみノンブルを非表示にすることや、ページ番号のスタイルをカスタマイズすることで、読みやすく整理されたページレイアウトが実現します。

ノンブル設定の歴史と発展

ノンブル(ページ番号)という概念は、書籍が普及し始めた中世ヨーロッパの時代に遡ります。初期の印刷物にはページ番号がなかったため、特定のページを探すのが難しく、次第にページ番号が振られるようになりました。この番号付けが「ノンブル」の始まりで、書籍の利便性向上に大きく貢献しました。

20世紀後半にデスクトップパブリッシング(DTP)技術が登場すると、ページ番号の設定はさらに効率化されました。Adobe InDesignなどのソフトウェアが普及し、ノンブル設定が自動化され、編集時の手間が大幅に削減されました。これにより、書籍や雑誌、パンフレットといった多ページの印刷物でも、ページ番号を簡単に管理できるようになりました。

現在のノンブル設定の使用例と重要性

現在、ノンブル設定はあらゆる印刷物で活用されています。書籍や雑誌では、各ページの読みやすさや目次とのリンクを確保するために、ページ番号が欠かせません。特に製本された印刷物では、ノンブルの配置が統一されていることで、全体のデザインが洗練され、視覚的に整った印象を与えます。

また、カタログやマニュアルなど、ページ数が多く複雑な構成を持つ印刷物では、ノンブル設定が在庫管理や製品情報の整理にも役立っています。さらに、デジタル化が進む中で、PDFなどの電子書籍やオンライン資料でもノンブル設定が施され、デジタル閲覧でもページの確認や検索が容易になっています。

まとめ

ノンブル設定は、印刷物のページ構成を整理し、読者がスムーズにページを追えるようにするための基本的な工程です。歴史的には、書籍の利便性を向上させるために発展してきましたが、現在ではDTPソフトによる自動化が進み、効率的に行えるようになりました。印刷業界において、ノンブル設定は品質とデザインの一貫性を支える重要な要素として、今後も活用され続けるでしょう。

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