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スプライサーとは?

印刷業界における「スプライサー」(ふりがな:すぷらいさー、英:Splicer、仏:Épisseur)とは、印刷工程で紙の巻き替え作業を効率化するために、次のロール紙と現在のロール紙を接続する装置のことです。スプライサーを使うことで、印刷機を停止せずに新しい紙を継ぎ足せるため、生産効率が向上し、印刷機の稼働時間を最大限に活用できます。特に、新聞印刷やパッケージ印刷のような大量印刷で重要な役割を果たしています。


スプライサーの概要と目的

「スプライサー」は、連続的に稼働する印刷機で紙が切れることなく印刷を続けるために、紙のロールを接続する装置です。通常、印刷機は大きなロール紙を使用しますが、ロール紙が終わりに近づくと新しいロール紙を接続する必要があります。この時、スプライサーを用いることで印刷機を一時停止することなく次のロール紙に切り替えられます。

スプライサーは、紙の端同士を瞬時に接着テープなどで結合し、印刷の継続を可能にする装置です。これにより、印刷の生産性が向上し、印刷コストや時間を削減できます。また、スプライサーを用いることで、印刷機が停止することで発生する紙の無駄やインクの不均一が抑えられ、安定した印刷品質が確保されます。

スプライサーの歴史と発展

スプライサーの技術は、連続的な印刷が求められる新聞や雑誌の大量印刷の普及と共に発展しました。特に20世紀初頭の新聞印刷においては、印刷のスピードと効率化が重視されており、印刷を止めずに紙を継ぎ足す技術が必要とされました。こうして、自動で紙を接続するスプライサー装置が開発され、新聞業界を中心に普及していきました。

その後、スプライサー技術はパッケージやラベル印刷の分野にも広がり、より高度で正確な継ぎ合わせが求められるようになりました。現在では、ロール紙を安定して接続できるように、接着テープや静電気を利用した接続方法、接続時の紙張力の調整機能などが備わり、さまざまな印刷用途に対応できるようになっています。

現在のスプライサーの利用方法と重要性

現代の印刷業界では、スプライサーは新聞印刷、雑誌印刷、パッケージ印刷などの大量印刷工程で不可欠な設備として広く利用されています。スプライサーを用いることで、印刷工程を停止することなく紙のロールを交換できるため、印刷機の稼働効率が最大化され、コスト削減にもつながります。

また、スプライサーは紙の無駄やインクのムラを防ぎ、印刷の品質を維持するためにも重要です。スプライサーには、接続精度を高める機能や接続時のテンション(張力)を自動で調整する機能が搭載されており、印刷が滑らかに続行できるよう工夫されています。このため、特に高品質が求められる印刷物の生産や、短時間で大量の印刷が必要な場合に大きな利点をもたらします。

まとめ

スプライサーは、印刷機の効率的な稼働を支え、連続的な印刷が求められる大量印刷の現場で不可欠な装置です。歴史的には新聞や雑誌印刷から普及し、技術の進化と共に印刷業界全体に広がりました。現代でも生産効率や品質管理を向上させるために、スプライサーは印刷業界において重要な役割を果たし続けています。

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