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印刷業界における突合せ継ぎとは?

突合せ継ぎ(つきあわせつぎ)は、印刷業界において複数の印刷物や紙面を端と端でつなぎ合わせて一枚の大きな面を作る技術のことです。英語では「Butt Joint」、仏語では「Joint Bout à Bout」と表現されます。この技術は、ポスターや大判印刷、特に複数枚を継ぎ足す必要がある印刷物で利用されます。突合せ継ぎは、正確な位置合わせと高い接着技術が求められるため、専門的な知識と技術が必要とされます。


突合せ継ぎの歴史と由来

突合せ継ぎという言葉は、「突き合わせる」という日本語の動詞から派生しており、継ぎ目をぴったりと合わせることを意味します。印刷業界でのこの技術の起源は、大判印刷技術が未発達だった時代にさかのぼります。当時、印刷機のサイズには制限があり、大きなポスターや広告を製作する際には、複数枚の紙をつなぎ合わせる必要がありました。このような背景から突合せ継ぎの技術が発展しました。

初期の突合せ継ぎは手作業で行われていましたが、近代化に伴い、専用の接着剤やテープ、さらには自動化された継ぎ機が開発され、効率化が進みました。特にポスターや看板など、目立つ場所に掲示される印刷物では、継ぎ目を目立たせない技術が重要視されました。

突合せ継ぎの具体的な方法

突合せ継ぎの基本的な手順は次の通りです。まず、印刷物の端をカットして、継ぎ合わせる部分をぴったりと揃えます。次に、専用の接着剤やテープを使用して、継ぎ目を固定します。この際、紙や印刷面にシワやズレが生じないように注意が必要です。最終的に、継ぎ目の仕上げ処理を行い、滑らかな見た目を実現します。

現代では、自動化された継ぎ機が主流となり、手作業では困難な細かな調整も機械によって可能になりました。これにより、作業効率と品質が飛躍的に向上しました。

突合せ継ぎの現在の使われ方

突合せ継ぎは、現在でもさまざまな用途で活躍しています。例えば、屋外広告用の大型ポスターや展示会用のパネル、舞台セットの背景幕など、大判サイズが必要な印刷物で利用されます。また、最近ではデジタルプリント技術との組み合わせにより、より高精細でシームレスな仕上がりが実現しています。

一方、エコ素材や軽量素材を使用した印刷物の増加に伴い、突合せ継ぎの技術も進化しています。従来の接着剤に代わり、環境に配慮した素材が開発され、持続可能性にも寄与しています。

突合せ継ぎの重要性

突合せ継ぎは、単なる技術以上のものを提供します。それは、物理的な制約を超えてデザインの可能性を広げる重要な手段です。継ぎ目が目立たない美しい仕上がりは、広告効果を高めるだけでなく、製作者のスキルと品質へのこだわりを示すものでもあります。

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