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不動産業界におけるオール電化とは?

不動産業界の分野におけるオール電化(おーるでんか、All-electric housing、Habitation tout ?lectrique)とは、住宅内のすべてのエネルギー設備(調理・給湯・冷暖房)を電気でまかなう住宅形態を指します。ガスを使用せず、電気のみによってエネルギーを供給するこの方式は、環境への配慮や災害時の安全性、省エネルギーの観点から注目されており、新築分譲住宅やリフォーム物件において設備項目として明記されるケースが多くなっています。



オール電化の仕組みと特徴

オール電化住宅では、主に次の3つの設備を電気によって稼働させます。

  • 調理機器:ガスコンロの代わりにIHクッキングヒーターを使用。火を使わないため安全性が高く、熱効率にも優れています。
  • 給湯設備:エコキュートや電気温水器を使い、深夜電力を活用して効率的にお湯を沸かします。
  • 冷暖房:電気式エアコンや床暖房などが主流となっており、全体のエネルギー消費を一元管理できます。

オール電化の最大のメリットは、エネルギーの一本化による光熱費の削減や、火を使わないことによる安全性、そして環境負荷の軽減にあります。また、深夜電力を有効利用することで、電気料金のコストパフォーマンスが向上します。



オール電化の歴史と導入背景

日本でのオール電化住宅の普及は1990年代に始まり、2000年代に入って本格的に拡大しました。当時、電力会社が推奨した夜間割引電力プランとエコキュートの登場が普及の追い風となり、家計に優しく、クリーンな生活環境を実現する住宅設備として注目を集めました。

また、火災リスクの低さや地震時のガス停止の心配が不要な点から、防災意識の高い家庭や高齢者世帯にも支持され、分譲マンションや注文住宅のオプションとして浸透していきました。

一方で、停電時にすべての設備が使用できなくなるというデメリットも指摘されており、近年では太陽光発電や蓄電池と組み合わせたスマートハウス型のオール電化が新たな流れとなっています。



まとめ

オール電化は、調理・給湯・冷暖房のすべてを電気でまかなう住宅設備形態であり、省エネ・安全・環境配慮に優れた住宅スタイルとして広く認識されています。

今後は再生可能エネルギーとの融合やスマートグリッド技術の発展により、より高機能で持続可能な住宅設備としての位置づけが強まっていくと考えられます。

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