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不動産業界におけるトランクルームとは?

不動産業界の分野におけるトランクルーム(とらんくるーむ、Storage Room/Espace de stockage)は、住戸とは別に設けられた収納専用スペースのことを指します。マンションやアパートの共用部に設置されることが多く、普段使わない季節用品やアウトドア用品、スーツケースなどの大きな荷物を収納するための場所として利用されます。近年はライフスタイルの多様化と収納ニーズの高まりから、多くの物件で導入されており、入居者にとっては利便性や居住空間の拡張につながる重要な設備のひとつとなっています。

トランクルームの概要と特徴

トランクルームは、マンションや賃貸住宅において居住空間とは分離された専用の収納スペースを意味します。物件によっては「物置」や「専用倉庫」とも呼ばれることがあり、居住者が季節物や大型の荷物を収納するために活用します。

設置場所は、地下や駐車場脇、共用廊下の一角、バルコニー脇などが一般的で、広さは0.5畳~1.5畳程度の小規模なものが主流です。建物の設計によっては各住戸に1区画ずつ無償で割り当てられる場合もありますが、有償で貸し出されることもあり、管理規約や契約条件により取り扱いが異なります。

内部は簡素な鉄製やスチール製のロッカー形式、もしくは鍵付きの小型部屋のような構造が多く、通気性や防湿性を考慮して設計されています。貴重品や湿気に弱い物品の保管には向かないケースがあるため、収納対象の選定が重要です。

トランクルームの歴史と由来

「トランクルーム」という言葉は、英語の “trunk”(大きな旅行カバン)と “room”(部屋)に由来しており、本来は旅行用の荷物などを一時的に保管するためのスペースを意味していました。日本では高度経済成長期以降の都市部住宅事情に対応する形で、昭和後期から導入が進みました。

バブル期には高級分譲マンションなどでステータス設備として設けられるようになり、その後、コンパクトな都市型住居の普及とともに、一般的な住宅でもニーズが高まりました。平成以降は不動産開発業者が差別化の一環として、トランクルームを標準装備にするケースも増加し、近年では賃貸物件でも「収納力のある部屋」としての付加価値が見直されています。

現代におけるトランクルームの活用

現代では、住空間を広く保つための「外部収納」の選択肢として、トランクルームの需要が増加しています。特にミニマリズムや在宅ワークの浸透によって、居住スペースを快適に使いたいというニーズが高まり、一時的な物置きではなく、日常生活の一部として位置づけられるようになりました

また、管理会社によっては屋内型(空調管理された屋内共用部)や屋外型(外気に接する構造)を選べる物件もあり、用途に応じた使い分けが可能です。最近ではアプリで施錠管理できるスマートトランクルームの導入も進んでおり、収納のスマート化・利便性の向上が進んでいます。

まとめ

トランクルームは、限られた住居スペースを有効に使いたいという現代人のニーズに応える収納設備です。マンションなどに備え付けられているタイプは、入居者のライフスタイルに合わせて柔軟に利用でき、物件選びの際の大きな判断材料にもなります。

今後も都市部を中心に、収納力の高さが住環境の快適性を左右する要素として、トランクルームの存在感はますます高まっていくでしょう。

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