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不動産業界における注文住宅とは?

不動産業界の分野における注文住宅(ちゅうもんじゅうたく、Custom-built Home、Maison sur commande)とは、購入者が建築設計から間取り・内装・設備仕様に至るまで自由に選択し、建築業者やハウスメーカーと契約して一から建てる住宅を指します。既製の建物を購入する建売住宅とは異なり、個人の希望を反映できるのが最大の特長で、理想の住まいを実現したい人にとって魅力的な選択肢となります。



注文住宅の定義と特徴

注文住宅とは、施主(建築主)が土地を取得した後、建築士や工務店と相談しながら住宅を設計・建築していくスタイルの住宅です。すでに土地を所有している場合は、そこに建てるプランを自由に決定でき、設計の自由度の高さと個別性が最大の魅力となります。

注文住宅の主な特徴は以下の通りです:

  • 間取り、デザイン、設備、建材などを自由に選択可能
  • 施主のライフスタイルや家族構成に合わせた住まいが実現できる
  • 工期が長く、打ち合わせの手間やコストがかかる傾向

設計事務所に依頼するフルオーダー型、ハウスメーカーで用意されたプランをベースに調整するセミオーダー型など、注文住宅にも多様なスタイルがあります。



注文住宅の歴史と用語の由来

日本における注文住宅の歴史は古く、江戸時代の町家や武家屋敷にまでさかのぼることができます。施主の身分や職業、敷地に応じた家が建てられており、家づくりは本来自由設計が基本でした。

しかし、昭和後期の高度経済成長期には住宅需要の急増により、建売住宅や分譲マンションといった規格型住宅が主流となり、一時的に注文住宅の割合は低下しました。

それでも、「理想の家をつくりたい」というニーズは根強く、近年では耐震・省エネ・デザイン性などの技術進歩を背景に、再び注文住宅への関心が高まっています

「注文住宅」という言葉は、施主が「注文して建てる住宅」という意味で使われるようになり、対義語として「建売住宅」が定着しました。



注文住宅を選ぶ際の留意点

注文住宅は自由度が高い反面、設計や仕様の決定に時間と労力がかかり、コストの予測が難しいという側面もあります。

そのため、設計段階からしっかりと資金計画や生活動線を検討し、信頼できる建築会社と連携していくことが重要です。また、住宅性能表示制度や建築確認などの制度面も理解しながら進めると安心です。

工期が長いため、完成・引き渡しまでの期間も事前に確認し、仮住まいが必要な場合の手配も忘れずに行いましょう。



まとめ

注文住宅は、施主の希望やこだわりを反映したオリジナルな住宅を実現できる住宅形態です。

建物の構造からインテリア、収納や導線設計まで、自分の理想をカタチにしたい人にとって、唯一無二の住まいづくりを可能にする注文住宅は、大きな魅力を持つ選択肢といえるでしょう。

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