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不動産業界における固定金利型住宅ローンとは?

不動産業界の分野における固定金利型住宅ローン(こていきんりがたじゅうたくろーん、Fixed Interest Rate Housing Loan、Pr?t hypoth?caire ? taux fixe)とは、住宅ローンの契約時に決定した金利が返済期間中に変動せず一定のまま継続するタイプのローンを指します。返済額が常に一定となるため、将来的な金利上昇の影響を受けず、長期的な返済計画が立てやすいという安心感から、多くの住宅購入者に支持されています。



固定金利型住宅ローンの仕組みとメリット

固定金利型住宅ローンでは、契約時に設定された金利が完済まで変わらないため、毎月の元利均等返済額が常に一定となります。これは、将来の金利上昇リスクを完全に回避できる仕組みであり、予算管理のしやすさと返済計画の安定性を求める利用者に適しています。

主な特徴には以下のような点があります。

  • 借入当初から完済までの総返済額が明確
  • 将来的な金利変動に影響されない
  • 毎月の返済額が一定で家計管理しやすい

その一方で、初期金利が変動型に比べて高めに設定されていることが多く、短期間での返済や借換えを前提とする場合には不向きとされるケースもあります。また、金融機関によっては全期間固定型と固定期間選択型の両方があり、後者は一定期間(例:10年間)固定の後、変動型へ移行する形式です。



固定金利型住宅ローンの歴史と利用状況

固定金利型住宅ローンの制度は、日本においては戦後の住宅需要拡大を背景に、公的機関による長期融資(旧住宅金融公庫)が普及する中で確立されました。安定した雇用と金利が前提となる昭和後期には、標準的なローンの形態として広く受け入れられました。

2000年代に入り、民間金融機関でも全期間固定型の住宅ローンが普及し、住宅金融支援機構による「フラット35」が代表例として登場しました。これは、35年間の金利が固定される公的支援型ローンで、住宅性能や省エネ基準により金利優遇が受けられる制度も存在します。

低金利時代においては、変動金利型が人気を集めていたものの、将来的な金利上昇リスクやインフレ懸念から、2020年代に入って固定金利型の見直しが進みました。特に子育て世帯や定年後の収支予測が求められる層においては、固定型の選択が堅実とされる傾向があります。



まとめ

固定金利型住宅ローンとは、借入時に設定された金利が完済まで変わらない住宅ローンであり、家計の見通しを立てやすいという安心感が最大の特徴です。

安定した収入が見込める世帯や長期的な返済を想定する購入者にとっては、将来の金利変動リスクを避ける有力な選択肢であり、住宅ローンを比較検討する際の重要な基準のひとつとなります。

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