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不動産業界におけるリバースモーゲージとは?

不動産業界の分野におけるリバースモーゲージ(りばーすもーげーじ、Reverse Mortgage、Hypoth?que invers?e)とは、高齢者が自宅などの不動産を担保に金融機関から融資を受ける制度であり、通常の住宅ローンとは逆に、生存中は元本や利息の返済を行わず、死亡時や売却時にまとめて返済する仕組みです。老後資金の確保手段として注目されており、不動産の資産を活かしながら住み続けることが可能な制度です。



リバースモーゲージの仕組みと特徴

リバースモーゲージは、一定の年齢以上(多くは60歳以上)の高齢者が、自宅などを担保にして金融機関から生活資金などの融資を受ける制度であり、借入金の返済は原則として契約者の死亡後に行われる点が最大の特徴です。

融資は一括または毎月の年金形式で受け取ることができ、利用者は住み慣れた家に住み続けながら、生活費・医療費・リフォーム資金などを確保できます。返済は、契約者の死亡後に不動産を売却して得た資金で行うか、相続人が返済を行う形となります。

主なメリットとしては、生活資金に不安を抱える高齢者に対して、手元資金を増やす手段となることや、居住を続けられる安心感が挙げられます。一方で、不動産の価格変動リスクや、相続に関する制約が発生することもあり、契約時には十分な理解が必要です。



制度の歴史と日本での導入背景

リバースモーゲージの原型は、1960年代にアメリカで高齢者の福祉政策の一環として登場しました。日本では1980年代に東京都が公的制度として導入したのが始まりで、その後、民間金融機関による取り扱いも徐々に広がっていきました。

高齢化社会の進行に伴い、年金以外の老後資金確保策としての需要が高まり、2000年代以降は住宅金融支援機構や地方自治体、銀行などが多様な商品を展開しています。特に近年では、長寿リスクや介護費用への備えとして見直されており、「住まいの資産を現金化する手段」として注目を集めています。

ただし、担保評価や年齢・家族構成などに応じて利用条件が厳格であり、将来的な住み替えや相続の計画と合わせて慎重に検討する必要があります。



まとめ

リバースモーゲージとは、自宅を担保に老後の生活資金を借り入れ、返済は契約者の死亡後に行うローン制度であり、住みながら資産を活用できる仕組みです。

高齢化が進む現代社会において、生活の質を保ちつつ、自助努力による資金調達手段として活用が広がっており、今後も需要が高まると見込まれています。

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