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不動産業界におけるマンション管理組合とは?

不動産業界の分野におけるマンション管理組合(まんしょんかんりくみあい、Condominium Owners’ Association、Syndicat des copropri?taires)とは、マンションの区分所有者全員によって構成され、共用部分の管理や建物全体の維持・修繕・運営を行うための自治的な組織です。法律上の法人格を持つ場合もあり、マンションの快適な居住環境と資産価値の維持において不可欠な存在として、重要な役割を担っています。



マンション管理組合の定義と主な機能

マンション管理組合とは、「建物の区分所有等に関する法律(区分所有法)」に基づき、マンションの専有部分を所有する区分所有者全員によって構成される団体です。マンションにはエントランスや廊下、エレベーター、外壁、屋上などの共用部分が存在し、これらの管理・維持を目的として管理組合が組織されます。

主な業務内容は以下のとおりです。

  • 共用部分の維持管理・修繕工事の実施
  • 管理費・修繕積立金の徴収と予算執行
  • 長期修繕計画の策定と更新
  • 管理会社との契約・監督
  • 居住者間のルール作成やトラブル対応

管理組合の意思決定機関は「総会」であり、そこで理事会の選出や修繕計画の承認などが議論されます。規模の大きいマンションでは、理事会を設置し、日常的な意思決定を担うケースが一般的です。



歴史的背景と制度の成立過程

マンション管理組合の起源は、1962年に制定された「建物の区分所有に関する法律(旧法)」にあります。戦後の都市化・高度経済成長に伴い、都市部での集合住宅の供給拡大が進んだことから、複数の所有者によって管理される建物に関する法的枠組みが必要とされました。

その後、1983年には現行の「区分所有法」に全面改正され、マンション管理組合の法人化や管理規約の整備が促進されました。1990年代以降は老朽化問題や高齢化社会の進行に対応するため、「マンション管理適正化法」(2000年)が制定され、管理業務の専門化・透明化が図られました。

現在では、国土交通省のガイドラインや標準管理規約が整備され、組合運営の効率化や理事のなり手不足に対応するための支援策も進められています。



まとめ

マンション管理組合とは、マンションの共用部分の管理や修繕を行う区分所有者による団体であり、資産価値と生活環境の維持に不可欠な存在です。

不動産業界では、適正な組合運営や管理計画の策定が重要視されており、マンションの長寿命化と良好なコミュニティ形成の鍵として今後もその役割が拡大していくでしょう。

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