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不動産業界におけるマンション管理費とは?

不動産業界の分野におけるマンション管理費(まんしょんかんりひ、Condominium Maintenance Fee、Frais de gestion de copropri?t?)とは、分譲マンションの共用部分の維持・管理に必要な費用として、区分所有者が毎月支払う定期的な管理経費を指します。エレベーターや共用廊下、エントランスの清掃・電気代・警備などに充てられ、建物全体の機能と快適性を保つために不可欠な費用です。管理会社や管理組合の運営内容により金額や用途は異なります。



マンション管理費の定義と構成

マンション管理費とは、マンションの共用部分の維持管理を目的として、各所有者から毎月徴収される費用であり、専有部分(自分の部屋)ではなく建物全体の共用部分を維持するために使用されます。基本的にはマンションの管理規約に基づいて決定され、管理組合や管理会社により徴収・運用されます。

主な用途としては以下のような支出が含まれます。

  • 清掃業務費:エントランスや廊下、ゴミ置き場の清掃
  • 共用部分の電気代・水道代:照明、エレベーター、共用トイレなど
  • 管理員人件費:日勤または常駐管理員の給与
  • 設備保守費:エレベーター・給排水設備などの点検・保守
  • 管理業務委託費:管理会社への業務委託料

これに加え、植栽管理、防犯カメラの維持費、集会費などが含まれる場合もあります。



制度の背景と歴史的経緯

マンション管理費という制度は、区分所有法(1962年施行)に基づく管理組合の運営とともに制度化されました。マンションという集合住宅においては、専有部分以外の共用部分の管理責任を個別に担うことが難しいため、所有者全員による共同負担が求められるようになりました。

1970年代以降、都市部を中心にマンション供給が急増したことで、管理費の徴収と運用に関するルールも標準化が進みました。1980年代には管理会社の外部委託が本格化し、専門的な維持管理体制とコスト負担のバランスが課題となりました。

近年では、高経年マンションの老朽化問題管理不全のリスクが浮上し、適切な管理費設定と徴収が資産価値の維持においてますます重要視されています。また、管理費滞納問題管理の質と費用の透明性も社会的課題となっています。



まとめ

マンション管理費とは、マンションの共用部分の維持・運営に必要な経費をまかなうため、各区分所有者が負担する定期的費用であり、集合住宅における共同生活の基盤を支える役割を果たしています。

不動産業界では、管理の質と費用のバランス、徴収の適正性、運営の透明性がマンションの資産価値維持と住民満足度に大きく影響するため、今後も重要な制度として注目され続けるでしょう。

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