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不動産業界における家主(やぬし)とは?

不動産業界の分野における家主(やぬし)(やぬし、Landlord、Propri?taire immobilier)とは、自らが所有する建物や住居を他者に賃貸して賃料収入を得る立場の不動産所有者を指す用語です。一般的には「大家(おおや)」と同義で用いられ、賃貸契約の締結・更新・解約、建物の維持管理、入居者との関係構築など多岐にわたる業務を担います。住宅用賃貸物件のオーナーとして、家主は法律・契約・資産運用の観点から重要な役割を果たしています。



家主(やぬし)の定義と役割

家主(やぬし)とは、賃貸用の建物や土地を所有し、その不動産を貸し出すことで収益を得る者を指します。民法や借地借家法における「賃貸人」と同義であり、入居者(借主)との間に賃貸借契約を結ぶ主体です。

家主の主な役割は以下の通りです。

  • 賃貸契約の締結と更新(契約条件の設定・説明)
  • 賃料の徴収と管理
  • 物件の保守管理(修繕、清掃、設備更新など)
  • 入居者との対応(トラブル対応、苦情処理など)
  • 不動産価値の維持・向上(リフォーム、空室対策など)

これらを家主が自ら行う場合もあれば、管理会社に業務を委託するケースも多く見られます。



歴史と用語の由来

家主という言葉は、古くは江戸時代にまで遡ることができ、長屋や借家を提供する者としての「主(ぬし)」という意味を持ちます。当時の都市部では、商人や町人が建物を所有し、庶民に住居を貸す経営形態が成立していました。

明治以降の近代法制度により、家主と借家人という契約関係が明文化され、戦後の住宅不足時代には住宅供給者としての家主の社会的役割が拡大しました。一方で、借地借家法による借主保護の強化により、家主の権限や業務も複雑化しました。

現代では、不動産投資としての家主業が拡大し、個人・法人を問わず資産運用手段として家主になる事例が増えています。また、サブリース契約や賃貸管理業の登場により、家主業の形態も多様化しています。



まとめ

家主(やぬし)とは、賃貸用不動産の所有者として、入居者に対して契約・管理・対応などを行う責任者であり、不動産運用における中心的な存在です。

不動産業界においては、家主の対応力や物件管理の質が入居率や収益性に直結するため、法律知識と経営感覚を併せ持つことが求められる職務となっています。

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