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不動産業界における360度カメラ内見とは?

不動産業界の分野における360度カメラ内見(さんびゃくろくじゅうどかめらないけん、360-Degree Camera Viewing, Visite immobili?re par cam?ra ? 360 degr?s)とは、特殊なカメラを用いて物件内部を全方位から撮影し、その映像をもとに仮想的な内見体験を提供するサービスです。遠隔地でも現地にいるかのようなリアルな内覧が可能となるこの技術は、オンライン内見や非接触型営業の一環として不動産市場で急速に普及しています。



360度カメラ内見の定義と仕組み

360度カメラ内見とは、専用の360度カメラを用いて室内を全方向から撮影し、撮影された映像をウェブ上に公開またはデジタルツールで提供し、ユーザーがPC・スマートフォン・VRゴーグルなどを通じて好きな視点で室内空間を見渡せる内見方法のことを指します。

この技術では、物件内をぐるりと見回すことができるため、間取り図や静止画像では伝えきれない空間の広がり・天井高・採光の状態などをリアルに確認できます。物件ごとに複数の視点(リビング、キッチン、トイレなど)を切り替えられる仕様が一般的です。



言葉の由来と普及の背景

360度カメラ内見という用語は、2010年代に360度カメラが一般市場で手に入るようになったことから不動産業界にも導入され始め、特に2016年以降はスマートフォン連携型や高精度なカメラの登場により普及が進みました。

その後、2020年の新型コロナウイルス感染症拡大によって対面での物件案内が制限される中、非対面・非接触で物件を紹介できる手段として一気に需要が高まりました。撮影後のデータはクラウド上で管理され、URLやQRコードで簡単に共有可能な点も導入拡大の要因となっています。



現在の使われ方と不動産業務への活用

現在、360度カメラ内見は、賃貸・売買いずれの分野においても以下のような場面で幅広く活用されています。

  • 遠方に住む顧客への物件紹介
  • 短期間で多数の物件を比較したいユーザーへの提案
  • 居住中物件やモデルルームの代替としてのバーチャル見学
  • 投資用不動産や事業用物件の視覚的訴求

この技術の導入により、不動産会社は現地案内の回数を削減しつつ、より多くの物件を効率的に紹介することが可能となり、営業効率が向上します。また、内見前に「画面で確認」することで、ミスマッチやキャンセルの減少にもつながります。

一方で、実際の空間とのギャップを減らすためには撮影時の照明やレンズ補正に配慮する必要があり、編集技術も物件の印象を左右する要素となります。そのため、導入にはカメラ操作スキルや視覚演出の知識も求められます。



まとめ

360度カメラ内見は、不動産内見のオンライン化を加速させる革新的な技術であり、顧客の利便性向上と業務効率化を両立させる有力な営業ツールです。今後はVRやAIと組み合わせたより高度なサービス展開が予想され、不動産業界におけるスタンダードなプロモーション手法としてさらに進化していくと考えられます。

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