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不動産業界におけるK(Kitchen)とは?

不動産業界の分野におけるK(けー・キッチン、Kitchen、Cuisine)とは、住宅の間取り表示において「キッチン(台所)」を示す略号です。Kは単体で使用されるほか、1Kや2Kといった形で居室数と組み合わせて間取りの種類を表します。Kの面積は概ね4.5畳未満の調理スペースとされ、食事空間としての機能は限定的です。不動産広告や図面などで頻繁に使われる、間取り分類の基本的な記号のひとつです。



K(Kitchen)の定義と役割

K(Kitchen)は、不動産物件の間取り図に記載される略語であり、「台所」を意味します。具体的には、シンク・コンロ・収納・調理スペースなどが備わった調理専用エリアを指します。Kが単体で表記される場合、そのスペースは独立した食事室(Dining)や居間(Living)とは異なり、調理のために最低限確保された範囲に留まるのが一般的です。

このため、「1K」や「2K」といった記号では、Kが居室と別に仕切られた調理空間であり、かつ食事やくつろぎのための空間ではない点がポイントです。Kの面積が大きくなり、食事もできる広さになると「DK(Dining Kitchen)」や「LDK(Living Dining Kitchen)」という表記に変わります。



語源と表記の歴史

日本の不動産業界において、間取りの表記方法として「K」や「DK」、「LDK」といった略語が用いられるようになったのは、戦後の住宅供給が本格化した1950年代以降とされています。住宅金融公庫(現在の住宅金融支援機構)が用いた間取り分類基準において、居住の機能と食事・調理機能を分けて考える必要があったことから、英語由来の略号が採用されるようになりました。

当初は専門的な用途で使われていたK表記も、昭和後期には不動産広告や住宅情報誌の標準表記として広く浸透しました。住まい選びを行う一般消費者にも理解しやすいよう、簡潔で視覚的に伝わる方式が重視された結果、Kというシンプルな記号が定着したのです。



現在の使われ方と実務上の注意点

現在、「K」という表記は主に単身者向けのワンルームや1K物件で多く見られます。4.5畳未満の狭小なキッチンであり、リビングダイニングとは壁やドアなどで区切られている場合にKと判断されます。もしキッチンスペースが4.5畳以上ある場合はDK、8畳以上であればLDKと分類されるのが一般的です。

また、図面上でKとされていても、実際には調理に不向きな極端に小さい空間だったり、換気や収納の条件が不十分なケースもあるため、現地確認が不可欠です。不動産広告の表記はあくまで目安であり、実務上はその機能や広さが生活に適しているかを見極める必要があります。



まとめ

K(Kitchen)は、不動産業界における間取り表記の中で調理スペースとしての「台所」を意味する基本的な記号です。主に1Kや2Kといった小規模物件で使われることが多く、間取りの見方や生活イメージをつかむ上で欠かせない情報要素の一つです。Kの表記が示す広さや機能を正しく理解し、住まい選びに活かすことが重要です。

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