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エンコーダーとは?


エンコーダーとは?(えんこーだー、Encoder、Encodeur)

印刷業界におけるエンコーダーとは、印刷機の各種動作を正確に制御するために使用されるセンサー装置です。エンコーダーは、回転や移動などの機械的な動きを電気信号に変換し、これにより印刷機の動作精度を高めます。特に、紙の送り速度やプリントヘッドの位置を高精度に制御するために重要な役割を果たします。

エンコーダーの歴史と由来

エンコーダーの歴史は、20世紀中盤にさかのぼります。初期のエンコーダーは、産業機械の位置や速度を計測するために開発され、主に機械的な歯車やカム装置を用いたものが使用されていました。しかし、技術の進歩に伴い、光学式や磁気式のエンコーダーが登場し、より高精度な制御が可能となりました。

「エンコーダー」という名称は、英語の「encode」(符号化する)に由来し、機械的な動きを電気信号に変換するプロセスを指します。これにより、複雑な機械動作をデジタル形式で表現し、制御システムがその情報を基に動作を調整できるようになりました。

エンコーダーの使用方法と用途

印刷業界におけるエンコーダーは、特に高速で精密な印刷を行う際に不可欠な装置です。例えば、ロール紙を使用した高速印刷機では、エンコーダーが紙の送り速度や位置をリアルタイムで監視し、正確な位置決めを行います。これにより、印刷ぶれや誤差を最小限に抑え、均一で高品質な印刷が可能となります。

また、エンコーダーはプリントヘッドの動きも制御します。これにより、印刷対象物が常に正確な位置にあることが保証され、インクの吐出やカラーの重ね合わせが精密に行われます。これらの機能は、高品質なカラー印刷や微細なパターン印刷において特に重要です。

エンコーダーの現在の使われ方

今日、エンコーダーは様々な種類の印刷機において標準的に使用されています。光学式エンコーダーや磁気式エンコーダーが代表的であり、特にデジタル印刷フレキソ印刷グラビア印刷において、その精度と信頼性が求められています。これにより、印刷物の品質が一貫して高く保たれ、量産時でも精度が維持されます。

さらに、エンコーダー技術の進化に伴い、より高解像度で精密な制御が可能となり、複雑なグラフィックスやテキストの印刷が一層容易になっています。これにより、個別化された印刷や特殊な用途に対応する印刷技術が進化し、多様なニーズに応えることが可能となっています。

まとめ

印刷業界におけるエンコーダーは、機械の動きを電気信号に変換し、高精度な制御を可能にする重要な装置です。歴史的には、産業用機械の制御から始まりましたが、現在では高速かつ精密な印刷を実現するために不可欠な要素となっています。エンコーダー技術の進化により、印刷物品質向上と効率化が進み、印刷業界全体に大きな影響を与えています。

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