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印刷業界におけるバブルジェットとは?

印刷業界における「バブルジェット」(ふりがな:ばぶるじぇっと、英:Bubble Jet、仏:Jet à Bulles)は、インクジェットプリンターの一種で、熱を利用してインクを吐出する技術を指します。キャノン株式会社が開発したこの技術は、小型・高解像度印刷を可能にし、家庭用プリンターから業務用印刷まで幅広く利用されています。その特徴は、熱を用いてインク内に泡(バブル)を発生させ、その圧力でインクを紙面に噴射する仕組みにあります。


バブルジェットの概要

バブルジェットは、インクジェット技術の一種で、以下のような特徴を持っています。

仕組み: 印刷ヘッドに内蔵されたヒーターが加熱することで、インク内に泡を発生させ、その圧力でインクを紙面に飛ばします。

高解像度: 微細なインク滴を正確にコントロールすることで、高い解像度の印刷が可能です。

コンパクト性: バブルジェットプリンターは小型化が容易で、家庭用からオフィス用まで幅広いニーズに対応できます。

コスト効率: 熱を利用するシンプルな構造により、製造コストが抑えられる点も特徴です。

バブルジェットの歴史と言葉の由来

バブルジェット技術は、1970年代後半にキャノン株式会社の研究者によって偶然発見されました。当初は、インクジェット技術の一環として試験が行われていましたが、インク内に泡を発生させて吐出する方法が発見され、その効率性が認められました。

1981年にキャノンがバブルジェットプリンターの商業化を発表し、その後、家庭用プリンター市場で急速に普及しました。「バブルジェット」という名称は、技術の中核である「バブル(泡)」に由来しています。小型・高解像度・低コストの特性が多くのユーザーに受け入れられ、印刷技術の進化に貢献しました。

現在のバブルジェットの使われ方

現在、バブルジェット技術は以下のような分野で活用されています。

家庭用プリンター: 写真印刷や文書作成など、日常的な印刷ニーズに対応する製品に採用されています。

オフィス向けプリンター: 高速印刷やカラー印刷が求められるビジネスシーンで使用されています。

業務用印刷: ラベル印刷やポスター印刷など、精密さが求められる用途にも適しています。

特殊用途: 医療や製造分野での微細パターンの印刷や、バイオ印刷など新しい応用分野でも活躍しています。

バブルジェットの注意点

バブルジェット技術を使用する際には、以下の点に注意が必要です。

インクの特性: インクの種類によっては、高温で劣化しやすいものがあるため、適切なインクを選択する必要があります。

ノズルの詰まり: 長期間使用しない場合、ノズルが詰まる可能性があるため、定期的なメンテナンスが重要です。

環境負荷: 熱を利用するため、エネルギー消費が発生します。省エネ製品を選ぶことで環境負荷を軽減できます。

まとめ

印刷業界におけるバブルジェットは、インクジェット技術の一つとして、小型・高解像度の印刷を可能にする画期的な技術です。その歴史は1970年代に始まり、現在では家庭用プリンターから業務用まで幅広く利用されています。バブルジェットの進化により、印刷の可能性はさらに広がり、今後も新しい用途への展開が期待されています。

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