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Tシャツの形と種類を徹底解説|襟・袖・ラグランとセットインスリーブの違い

Tシャツは一見シンプルな服ですが、形や襟、袖の違いによって着心地や印象は大きく変わります。

本記事では、基本構造やシルエットの分類から、襟の種類、クルーネックとUネックの違いや特徴までを順に解説します。

その他、ロンTやラグランTシャツにも触れながら、形と用途の関係を整理し、選び方のヒントをお伝えします。





Tシャツの基本的な形と分類

異なるTシャツの着用シーン

Tシャツは一見するとどれも同じように見えますが、実際には形や構造によっていくつかの種類に分類されます。袖の付き方や身頃の作り、シルエットの違いは、着心地や見た目の印象を大きく左右します。基本的な形を理解しておくことで、用途や好みに合った一枚を選びやすくなります。形の違いを押さえることが、Tシャツ選びの第一歩です。



Tシャツの基本構造とは

Tシャツの基本構造は、胴体部分と左右の袖が一体となったシンプルな作りです。最大の特徴は前開きがなく頭からかぶる仕様である点にあります。

また、生地には伸縮性のあるニット素材が使われることが多く、身体の動きに自然にフィットしやすいのも特徴です。こうした一体構造はTシャツに共通する土台となっており、一つの衣類としての快適さを支えています。



シルエットによる分類

Tシャツはシルエットによっても分類できます。一般的なTシャツのシルエットの他に、スリムタイプビッグシルエットなどがあります。

一般的なTシャツのシルエットは体型を選ばず着やすく、最も汎用性があります。スリムタイプは身体のラインをすっきり見せたい場合に適しており、インナーやスポーツ用などで頻繁に使用される形状です。一方、ビッグシルエットはいわゆる「オーバーサイズ」の着こなしを模したシルエットで、ゆとりを持たせたリラックス感やトレンド性が特徴です。

このように、Tシャツにも他の衣類と同様にシルエット別の目的や雰囲気が異なる場合があるため、用途やシーンなどに合わせたシルエットを選びましょう。



用途によるTシャツの分類

Tシャツは用途によって形が使い分けられます。日常着としてのTシャツは着回しやすさを重視する場合はベーシックな形、ラフな着心地やトレンド感を重視する場合はビッグシルエットがおすすめです。

一方、スポーツでは生地にゆとりがあると運動や作業の邪魔になってしまう場合が多く、集中力を削がれやすいため、ぴったりとフィットするスリムなシルエットが多く採用されます。スリムなシルエットは体にフィットすることでマラソンなどの長時間同じ動作を繰り返すスポーツなどでの着ズレによる痛みを防ぐ効果も期待できます。

このように、それぞれのシルエットには用途や目的に合わせた特徴があり、利用されるシーンにも傾向がある事を覚えておくと良いでしょう。



Tシャツの基本的な形と分類を理解すると、見た目だけでなく着心地や使い勝手の違いにも気づけるようになります。シルエットや袖の構造、用途ごとの特徴を踏まえることで、自分に合ったTシャツ選びがよりスムーズになるでしょう。



袖の付き方による違い

セットインスリーブとラグランスリーブの比較画像

袖の付き方もTシャツの形状を分類する重要なポイントです。一般的なTシャツの袖の付き方には主に2種類が良く使用されています。最も一般的な構造がセットインスリーブで、もう一方がラグランスリーブとなります。ここではTシャツの中でも最も一般的なな2種類の袖付きの構造を解説していきます。



セットインスリーブ

セットインスリーブは、最も一般的な袖の付け方で、肩の位置に縫い目がある構造です。身頃(胴体部分)に対して袖が別パーツとして取り付けられており、形が安定しやすく、きちんとした印象が出やすいのが特徴です。

Tシャツの構造で最も一般的な袖の付き方のため、「Tシャツの定番の形」という印象があり、見た目の整いやすさが求められる場面でも採用されやすい仕様です。 ユニフォームやイベントTシャツなどでも先入観なくTシャツとして受け入れられやすく、様々な用途のTシャツで利用されています。



ラグランスリーブ

ラグランスリーブは、襟ぐりから袖下にかけて斜めに縫い目が入った構造です。セットインスリーブと同様、ボディに対して袖を縫い付ける構造には変わりありませんが、腕の可動域が広がりやすく、スポーツTシャツや動きやすさを重視した服でよく見られます。

見た目にもスポーティーで軽快な印象になりやすいのが特徴です。また、ラグランスリーブは袖の切り替え部分を別カラーでデザインされることが多いのも大きな特徴と言えるでしょう。



「ラグラン」のデザインと間違えやすいポイント

ラグランスリーブは特徴的な見た目から多くのファンに支持される構造です。そのため、構造を表す「ラグランスリーブ」という名称が、現在では単に「ラグラン」と略されることが多いだけでなく、袖の構造ではなく見た目で「ラグラン」と呼ばれている場合もあります。

構造的には別の袖の付け方をしているTシャツでも、ラグランスリーブの切り替え部分と同じ箇所で色を切り替えたデザインのTシャツを「ラグラン」と呼ぶ場合があり、現在では比較的一般的に使用されています。



セットインスリーブとラグランスリーブの見分け方

セットインとラグランの見分け方はシンプルで、袖のパーツがどこまでつながっているかを確認すると良いでしょう。肩の部分までボディの生地が続いているものが「セットインスリーブ」襟と袖の間を結ぶ肩の部分まで袖のパーツが繋がっているものが「ラグランスリーブ」と覚えておけば見分けやすいです。

また、Tシャツを正面から見た場合も分かりやすく、セットインスリーブは肩の頂点から垂直に縫い目が下りているのに対して、ラグランスリーブは首元から袖下に掛けて大きく斜めに縫い目が繋がっています。

この2点を抑えておけば色の切り替えがないラグランの場合でも見分けやすいので是非参考にしてみてください。



ポイント:Tシャツの袖付きの種類

  • セットインスリーブ 肩に縫い目があり、形が安定して定番のTシャツ構造。きちんとした見た目で、イベントTやユニフォームに使いやすい。
  • ラグランスリーブ 首元から袖下へ斜めの縫い目が入り、腕が動かしやすい。運動向きで、袖と身頃の色を切り替えたデザインが多い。
  • 見分け方 肩から垂直に縫い目があればセットイン、首元から斜めならラグラン。


定番の襟の種類と印象の違い

Tシャツ定番の襟の形状

Tシャツは袖の構造の他にも大きく印象を左右する要素があります。その要素のひとつが襟の形です。同じ生地や色であっても、襟の開き方やラインの違いによって、カジュアルにも上品にも見せることができます。

襟は顔まわりに近いパーツであるため、全体のバランスや着用シーンに与える影響も小さくありません。Tシャツの襟の種類は意外にも多く存在しているので、まずは定番の襟の形を見ていきましょう。定番の形を知っておけば、Tシャツを選ぶ際に失敗することも少なくなります。



クルーネック

クルーネックは、首元が丸く詰まった最も一般的な襟の形です。年代や性別を問わず着用しやすく、Tシャツの定番として幅広く使われています。首まわりの露出が少ないため、清潔感や安心感を与えやすく、ユニフォームやイベント用としても採用されやすい形状です。

クルーネックのTシャツは重ね着にも向いており、インナーとしても一枚着としても活躍します。ただしインナーとして使用する場合、外に着る服の襟の形状によっては首元が見えてしまうことがあるため、襟ぐりが広いトップスのインナーとして着る場合には注意が必要です。



Uネック

Uネックはクルーネックと同様に丸みのある形状ですが、首元がやや深く、横にも広く開いているのが特徴です。クルーネックよりもややカジュアルな印象が強く、リラックス感のあるスタイルに向いています。

首元に程よい抜け感が生まれるため、軽やかな着こなしを演出できますが、フォーマルな場面やユニフォーム用途ではラフに見える場合があるため、着用シーンやコーディネートを意識して選ぶことが大切です。



ボートネック

ボートネックは、横に広く浅く開いた襟の形状が特徴で、船(ボート)の底の形に似ていることから名付けられました。首元から肩にかけてのラインが強調されるため、上品で落ち着いた印象を与えやすく、女性向けデザインに多く採用されています。

デコルテの露出は控えめながらも、顔まわりをすっきり見せる効果があり、きれいめカジュアルやナチュラルなスタイルと相性が良い襟型です。



Vネック

Vネックは、首元がV字に開いたデザインで、すっきりとした印象を与えるのが特徴です。縦のラインが強調されるため、クルーネックやUネックに比べてシャープで大人っぽい雰囲気になります。首元のアクセサリーとも相性が良く、開放感のあるカジュアルな着こなしに向いています。

ただし、開きが深すぎるとラフになりすぎる場合があるため、着用シーンに応じたネックの深さを選ぶことがポイントです。



定番の襟の種類を理解することで、Tシャツの印象や使いどころが明確になります。クルーネックから開放感のあるネックラインまで、それぞれの特徴を踏まえて選ぶことで、より自分に合ったTシャツを見つけやすくなるでしょう。



ポイント:定番の襟の種類と印象

  • クルーネック 首元が詰まった定番形。清潔感があり、年齢や用途を問わず使いやすい。
  • Uネック クルーネックより深めでややラフな印象。リラックス感のある着こなし向き。
  • ボートネック 横に広く浅い開きで、上品・きれいめな雰囲気を演出。
  • Vネック 縦ラインが強調され、すっきり大人っぽい印象。


意外と知られていない襟の形状と特徴

少し特殊なTシャツの襟の形状

Tシャツの襟といえばクルーネックやVネックが定番ですが、実はそれ以外にも個性や機能性に優れた襟型があります。

定番以外の襟型を知っておくと、コーデの幅が広がるだけでなく、用途に合った一枚を選びやすくなります。ここでは、意外と知られていないTシャツの襟の形状を中心に紹介します。



タートルネック

タートルネックは、首元を覆うように高さのある襟が特徴で、Tシャツの中でも防寒性と上品さを両立しやすい形状です。

一般的にはニットの印象が強い襟型ですが、薄手のカットソー素材で作られた「タートルT」は、ジャケットやコートのインナーとしても使いやすく、首まわりをすっきりまとめたい時に重宝します。顔まわりの面積が増える分、落ち着いた大人っぽい印象になりやすく、カジュアルになりすぎたくない場合にも向いています。



ヘンリーネック

ヘンリーネックは、首元に短い前立て(プラケット)とボタンが付いたデザインで、Tシャツに立体感と程よい清潔感を加えられる襟型です。

Tシャツの中では例外的にボタンが付いた形状で、クルーネックより表情が出やすく、ボタンの開け閉めで首元の開き具合を調整できるため、気温や見せ方に合わせて着こなしを変えられます。ラフさがありながらも単調になりにくいので、一枚で着ても雰囲気が作りやすいのが魅力です。



その他(モックネック、スクープネック、ラウンドネック)

上記以外にも、派生的な襟型としてモックネックスクープネックラウンドネックなどがあります。

モックネックはタートルネックより襟が低く、首元に軽い立ち上がりを作ることできれいめな印象を出しやすい形状で、スクープネックはUネックより深く丸く開くタイプで、抜け感が強くリラックスした雰囲気になりやすい傾向があります。

また、ラウンドネックは丸首の総称として使われることも多く、クルーネックに近い派生として扱われるケースが一般的です。

衣類の襟には似た形状のバリエーションが非常に多いため、基本的な形状を押さえて細かな違いは商品ごとの「開きの深さ」「幅」「襟の高さ」を確認して選ぶのがおすすめです。



バインダーネックは縫製の種類

バインダーネック」という名称は、クルーネックやVネックのような襟の形状を指す言葉に見えますが、厳密には襟ぐり部分の縫製方法・加工仕様を表す名称です。

リブのようなパーツの切り替えで補強するのではなく、首まわりを別布で包み込むように縫い合わせることで補強する方法を指します。リブ加工よりも見た目がシンプルでありながら、襟元は伸びにくく、洗濯や着脱を繰り返しても型崩れしにくくなります。



定番以外の襟型は、印象づくりだけでなく着心地や機能面でもメリットがあります。それぞれの形状の特性や加工方法を理解しておけば、Tシャツを選ぶ際にも迷わずに済むだけでなく、さらに広い選択肢から自分にピッタリの一枚が見つけられます。



ポイント:ややマイナーな襟の名称と印象

  • タートルネック 首元を覆う形で防寒性が高く、上品で大人っぽい印象になりやすい。
  • ヘンリーネック 前立てとボタン付きで、ラフさと清潔感を両立できる。
  • 派生的な襟型 モックネックやスクープネックなど、開きや高さで印象が変わる。
  • バインダーネック 襟の形ではなく縫製仕様。型崩れしにくく耐久性が高い。


袖の長さによるTシャツの分類

Tシャツの袖の長さ

Tシャツは襟やシルエットだけでなく、袖の長さによっても着用感や見た目の印象が変わります。季節や体温調整、動きやすさに直結する要素のため、用途に合わせて選ぶことが大切です。

ここでは、代表的な袖丈を4つに分類し、それぞれの特徴を整理します。袖丈の違いを理解すると、Tシャツ選びがよりスムーズになります。



半袖(ショートスリーブ)

半袖は、Tシャツの中で最も一般的な袖丈です。腕まわりが軽く、暑い時期でも快適に着用できるため、日常着・イベント・ユニフォームなど幅広い場面で採用されます。重ね着もしやすく、シャツやパーカー、ジャケットのインナーとしても使いやすいのが特徴です。

そのため、ノベルティーなどに使用する場合でも季節を選ばず、様々なシーンで活用されています。まさしく「Tシャツの代名詞」ともいえる定番の袖丈と言えます。



七分袖(スリークォーター)

七分袖は、肘あたりまで(または肘を少し超える程度)に袖が来る仕様で、半袖よりも落ち着いた印象になりやすいのが特徴です。肌の露出を抑えつつ、長袖ほど暑くなりにくいため、春・秋の体温調整に向いています。

また、手元がもたつきにくく作業もしやすいので、軽作業や屋内外の移動が多いシーンにも適しています。カジュアルさの中に程よいきちんと感を出したい場合に便利な中間の袖丈として活躍します。



長袖(ロングスリーブ)

長袖(ロンT)は、腕全体を覆うため、肌寒い季節や冷房の効いた室内で重宝します。日焼け対策や肌の保護にもつながり、半袖Tシャツよりも生地面積が増える分デザインでも存在感が出やすく、一枚着としても成立しやすい点も魅力です。

また、ラグランTシャツとの相性が良いのもポイントです。色の切り替えがショートスリーブよりも強調されやすいため、ラグランTシャツと言えばロングスリーブを真っ先に思い浮かべる人も多いでしょう。



袖なし(ノースリーブ)

ノースリーブは袖がなく、肩から腕まわりが大きく開いたデザインで、通気性が高く涼しい着用感が特徴です。トレーニングやダンスなど腕を動かすスポーツシーンで選ばれやすく、重ね着のインナーとしても活躍します。

Tシャツから袖を取った構造のため、基本的にはTシャツとして扱われることが多く、商品名でも頻繁に「ノースリーブTシャツ」と表記されます。似た形状の衣類にはタンクトップがありますが、タンクトップは襟ぐりがより広く、肩の部分もより細い形状で、ノースリーブとは区別されるのが一般的です。



袖丈は、季節に合わせた調節や動きやすさだけでなく、見た目の印象にも影響します。目的や見せたい雰囲気に合わせて、自分に合った袖の長さを選びましょう。



まとめ

Tシャツは同じように見えても、シルエットや袖の構造、襟の形によって着心地と印象が変わります。

全体のシルエット、襟の形状、セットインやラグランなど袖の付き方を押さえると、目的に合う形が選びやすくなります。

襟の形状や袖付きの構造には非常に多くの名称がありますので、Tシャツを購入する場合などで迷った際は是非参考にしてみてください。

形と用途の関係を意識して選べば、Tシャツは「なんとなく」ではなく、快適さと見た目を両立できる頼れる一枚になります。





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