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PVCカードの製造プロセスを徹底解説!原材料から完成までの流れ

PVCカードは何でできているの?そんな疑問に答えるべく、原材料や製造工程について詳しく解説します。

主成分はポリ塩化ビニルで、耐久性や加工のしやすさが特徴です。

さらに、カードの強度を高める添加剤や、デザインを美しく仕上げる特殊加工についても紹介します。

環境に配慮したリサイクル素材やバイオプラスチックの導入も進んでおり、持続可能な選択肢も増えています。

PVCカードの基本を知って、より良い選択をしてみませんか?



PVCカードの原材料って何でできているの?基本をチェック

PVCカードは、ポリ塩化ビニルを主成分とするプラスチック素材で作られています。丈夫で柔軟性があり、長期間の使用にも耐えられるため、クレジットカードや社員証、会員カードなど幅広く活用されています。ここでは、PVCカードの原材料について詳しく見ていきましょう。



PVC(ポリ塩化ビニル)とは?

PVC(ポリ塩化ビニル)は、合成樹脂の一種で、耐久性や耐水性に優れているのが特徴です。もともとは塩と石油を原料にして作られ、加工しやすいことからさまざまな用途に使用されています。PVCカードの場合、適度な厚みを持たせることで、折れにくく、長持ちするカードが作られます。


カードの強度を高める添加剤

PVCだけでは強度が不足するため、可塑剤や安定剤を加えて加工しやすくしています。可塑剤は柔軟性を与え、割れにくくする役割を果たします。また、耐熱性や耐久性を向上させるために、安定剤が加えられることが多く、これによってカードの寿命を延ばすことができます。


表面加工に使われる特殊素材

PVCカードの表面にはラミネート加工が施されることが一般的です。これにより、印刷されたデザインを保護し、耐摩耗性を向上させます。また、ホログラムや透明コーティングを追加することで、デザイン性やセキュリティ機能を強化できます。


環境に配慮した代替素材

近年では、リサイクルPVCやバイオプラスチックを使用した環境に優しいカードも登場しています。これらの素材は、従来のPVCと同等の耐久性を持ちながら、環境負荷を軽減できる点が特徴です。企業のSDGs対策としても注目されており、今後さらに普及が進むと考えられます。


PVCカードは、ポリ塩化ビニルをベースに、強度を高める添加剤や特殊加工を施すことで、機能性の高いカードとして活用されています。最近では環境に配慮した素材の導入も進んでおり、より持続可能なカード製造が求められる時代になっています。



まずはシートを作る!PVC素材の成型と加工工程

PVCカードは、PVCシートをベースにして作られます。このシートがなければカードは完成しません。成型や加工の工程では、強度や仕上がりに大きな影響を与えるため、慎重な管理が求められます。ここでは、PVCシートの成型からカード用に加工されるまでの流れを詳しく見ていきましょう。



PVCシートの製造

PVCカードの基盤となるPVCシートは、ポリ塩化ビニルを溶かし、均一な厚みに成型することで作られます。これには押出成形とカレンダー加工という2つの方法があり、押出成形では溶かしたPVCを型に流し込んで成型し、カレンダー加工では圧力をかけながらシート状に延ばしていきます。どちらも仕上がりの精度を高めるために温度や圧力の調整が重要になります。


シートのラミネート加工

耐久性や印刷の定着性を向上させるために、ラミネート加工が行われます。透明な保護フィルムを圧着することで、表面を傷や汚れから守るだけでなく、光沢感のある仕上がりになります。また、ホログラムやUVカット加工など、カードの用途に応じた追加加工もこの段階で施されることが多いです。


印刷の準備と表面処理

PVCシートに直接印刷する前に、プライマー処理が行われることがあります。これは、インクの密着性を高めるための下処理で、印刷ムラを防ぐ効果もあります。特に、ICカードやセキュリティカードでは、高精細なデザインを施すためにこの工程が欠かせません。


シートの多層化

PVCカードは、通常複数の層を重ねて作られます。例えば、表面層、中間層(ICチップや磁気ストライプを挿入する場合もある)、裏面層などが一体化されます。この多層化によってカードの耐久性が向上し、使用時の摩耗にも強くなります。


仕上げとカット

成型されたPVCシートは、カードサイズにカットされ、形を整えます。この際、角を丸くする処理が行われることが多く、より使いやすい形状になります。また、カット後には印刷やエンボス加工が施され、最終的なカードとしての仕上がりが完成します。


PVCシートの成型や加工工程は、カードの品質を決める重要なステップです。素材の選定から表面処理、仕上げまで細かく管理することで、耐久性やデザイン性に優れたPVCカードが完成します。



デザインをどう乗せる?印刷方法とその特徴

PVCカードは、印刷方法によって仕上がりの質が大きく変わります。使用用途やデザインの細かさに応じて適切な方法を選ぶことが重要です。ここでは、主な印刷方法とその特徴を紹介します。



オフセット印刷:高品質なフルカラーデザインに最適

オフセット印刷は、写真やグラデーションを多用したデザインに適した印刷方法です。インクを版に転写し、それをPVCシートに圧着することで、細かいディテールまで鮮明に再現できます。大量生産に向いており、クレジットカードやメンバーズカードなどに多く採用されています。


シルクスクリーン印刷:シンプルなデザインに最適

単色のロゴや文字をくっきりと印刷したい場合には、シルクスクリーン印刷が適しています。厚みのあるインクを使用するため、耐久性が高く、擦れにも強いのが特徴です。ゴールドやシルバーなどのメタリックカラーも表現しやすいため、高級感のあるデザインに向いています。


昇華転写印刷:フルカラー+可変情報に対応

昇華転写印刷は、熱を加えてインクを気化させ、PVCカードに染み込ませる方法です。フルカラー印刷に適しているだけでなく、カード1枚ごとに異なる情報(名前、バーコード、QRコードなど)を印刷できるため、社員証やIDカードによく使われます。


ホットスタンプ(箔押し):高級感を演出

ホログラムや金・銀の箔押しを施したい場合には、ホットスタンプが有効です。熱と圧力を加えて特殊な箔を転写することで、カードに光沢感を持たせ、高級感を演出できます。VIPカードや限定会員カードに多く利用されています。


UVインクジェット印刷:少量生産や特殊加工に対応

UVインクジェット印刷は、少量生産や特殊加工が必要なカードに適した方法です。インクを直接PVCに吹き付け、紫外線(UV)で瞬時に硬化させるため、発色が鮮やかで耐水性にも優れています。QRコードやナンバリングなど、カスタマイズが求められるカードにも適用されます。


PVCカードの印刷方法は、用途やデザインの細かさ、耐久性のニーズによって選ぶことが重要です。それぞれの特徴を理解し、目的に合った方法で高品質なカードを作成しましょう。



仕上げで大きく変わる!ラミネート・カット・エンボス加工の工程

PVCカードの品質やデザイン性は、仕上げ工程によって大きく変わります。ラミネート加工で耐久性を向上させたり、カット処理で形を整えたり、エンボス加工で特別な印象を加えたりすることで、カードの見た目や使いやすさが決まります。ここでは、PVCカードの最終仕上げ工程を詳しく解説します。



ラミネート加工:カードの耐久性をアップ

ラミネート加工は、カードの表面を保護するために欠かせない工程です。PVCシートの上から透明なフィルムを圧着することで、摩擦や汚れ、紫外線による色褪せを防ぎます。光沢感のある「グロス仕上げ」や、指紋が付きにくい「マット仕上げ」など、用途に応じた加工が可能です。


カット加工:カードの形を整える

PVCシートに印刷が完了した後、カードサイズにカットする工程が行われます。標準的なサイズ(85.6mm×54mm)のほか、丸形や角丸カット、オリジナル形状のカードも作成可能です。また、穴あけ加工を施せば、ネックストラップやキーホルダーとしても使用できる仕様になります。


エンボス加工:立体的な文字や数字を刻印

クレジットカードやVIPカードによく見られるエンボス加工は、文字や数字を立体的に浮き上がらせる技術です。この加工によってカードの特別感が増し、手触りも良くなります。さらに、エンボス部分に箔押しを施すことで、ゴールドやシルバーの装飾を加えることもできます。


特殊仕上げ:より個性的なカードへ

ラミネートやカットだけでなく、ホログラム加工やパールコートなどの特殊仕上げを施すことで、よりユニークなデザインのカードが作れます。企業のブランドイメージを強調したい場合や、セキュリティ機能を高めたい場合には、これらの加工が役立ちます。


仕上げ工程の重要性

ラミネート・カット・エンボス加工の各工程を適切に施すことで、耐久性やデザイン性が向上し、より使いやすいPVCカードに仕上がります。用途やデザインの目的に応じた仕上げ方法を選ぶことが、品質の高いカードを作るポイントとなります。


PVCカードの仕上げ工程は、見た目の美しさだけでなく、耐久性や機能性にも影響を与えます。適切な加工を施すことで、より長く使える魅力的なカードを作りましょう。



最後のチェックが重要!品質検査と出荷までの流れ

PVCカードは、品質検査を経て初めて出荷されます。どれだけ精密に製造されても、仕上げの段階で問題が発生することもあるため、最終チェックは欠かせません。ここでは、品質検査の流れと出荷までの工程を詳しく解説します。



外観検査:カードの見た目を確認

まず、外観のチェックが行われます。印刷ミス、傷、汚れ、カットのズレなどがないかを目視や機械で検査します。特にエンボス加工やホログラムを施したカードでは、光の当たり方によって異なる問題が発生するため、慎重に確認されます。


機能検査:ICチップや磁気ストライプの動作確認

ICチップや磁気ストライプを搭載したカードは、正しくデータが読み取れるかどうかをテストします。専用のリーダーを使用し、カードが正しく認識されるか、データが破損していないかをチェック。エラーが発生した場合は、不良品として除外されます。


耐久テスト:長期間の使用に耐えられるか

カードの耐久性を確かめるために、折り曲げテストや摩耗テストが行われることもあります。特に交通系ICカードや社員証のように頻繁に使用されるカードは、耐久性が求められるため、厳しい基準でテストされます。


パッケージング:仕分けと梱包

品質検査をクリアしたカードは、個別包装やバルク梱包が行われます。クレジットカードや会員カードの場合は、台紙に貼り付けて封筒に入れる作業が加わることもあります。また、企業向けの大量注文の場合は、番号ごとに仕分けされ、顧客リストと照合されることもあります。


出荷と納品:最終確認後に発送

梱包が完了したカードは、納品リストと照合し、最終チェックが行われます。誤ったカードが発送されないよう、出荷前の確認作業を徹底。問題がなければ、指定された配送方法で顧客へ届けられます。


品質検査を丁寧に行うことで、仕上がりの精度が向上し、信頼性の高いPVCカードを提供できます。最終チェックを徹底することが、満足度の高い製品づくりのカギとなります。



まとめ

PVCカードは、私たちの生活のさまざまな場面で活躍しています。

その原材料や製造工程を知ることで、より安心して使うことができますね。

ポリ塩化ビニルをベースに、強度を高める添加剤や特殊加工を施すことで、丈夫で使いやすいカードが作られています。

最近では、環境に配慮したリサイクル素材やバイオプラスチックの導入も進んでいます。

用途に合わせた最適な素材や加工を選び、より良いカードを作るためのヒントになれば嬉しいです!




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