横断幕はターポリンがおすすめ?懸垂幕との違いやお手入れ方法を紹介
横断幕を作りたいけど、どんな素材にしようか迷っていませんか?
横断幕をターポリンで作りたいけど、作る前に特徴やサイズ、適切なお手入れ方法などの細かい部分が知りたい方も多いでしょう。
さらに、懸垂幕との違いが気になっており、用途に適したものを選びたいと情報を集めている人も少なくありません。
そこで今回は、ターポリンについて特徴や懸垂幕との違い、気になるお手入れ方法や活躍シーンなどを紹介します。ぜひ参考の一つにしてみてください。
■ターポリンとは
ここではターポリン生地について、特徴や種類について紹介していきます。
ターポリン生地の特徴
ターポリン生地は、ポリエステルの繊維を合成樹脂フィルムで加工しています。インクジェット出力に使用される生地で、耐久性が高く軟質の合成樹脂で挟んだビニール系のシートになっています。ポリエステル100%の平織り布素材であるトロマットや薄くて軽い素材のポンジ布生地と比較すると、強度が高かったり発色が良いことに加え、色褪せしにくいのも特徴的です。
また、ビニール系の素材のため、汚れに強くお手入れなど、扱いやすいのも特徴の一つです。強度が高く、丈夫なためターポリン素材を使用した横断幕などは屋外での使用に適しています。例えば、商業施設やスポーツ大会での横断幕に利用されていることが多いです。
この後紹介しますが、ターポリン生地にはいくつかの種類に分けることができます。スタンダードタイプをはじめ、遮光素材やメッシュ素材、吸着タイプなど用途にあわせて適したターポリン素材を選ぶといいでしょう。
懸垂幕との違い
懸垂幕(けんすいまく)とは、縦長の生地をベースに文字やイラストなどのデザインを施したものです。
複数の懸垂幕を横に並べて建物の上部からつるし、周囲の人の注意を引きつけます。主なサイズは6〜10m程度あるため、パッと見ただけで多くの人に情報を告知したりインパクトを残すことができるツールです。
横断幕との違いについて、大きく異なるのは縦向きで使用するのか、横向きで使用するのかの違いとなります。使用される素材については大きな違いはありません。
ターポリン生地の種類
ターポリン生地の種類には、以下の種類が挙げられます。
・ターポリン
・グロスターポリン
・メッシュターポリン
・遮光ターポリン
それぞれの違いを知ることで、適した素材を選択することができます。設置場所やデザインなどを明確にしておくと、使い分けられることもできるのでおすすめです。ターポリン生地の種類について紹介していきます。
ターポリン
ポリエステルを合成樹脂で加工した、一番スタンダードなターポリン生地です。鮮やかでマットな仕上がりになるのが特徴的です。防炎加工が施されており、光沢はないものの発色よく印刷できるのも嬉しいポイントです。他にもターポリンには種類がありますが、その中でも汎用性が高く、屋内外の掲示物や応援旗、のぼりなどいろいろな場所で使用されています。
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軽量ターポリン
軽量ターポリンは、特に移動性や持ち運びの便利さを重視したターポリン素材です。通常、ポリエチレンやポリプロピレンなどの軽量で柔軟性のある合成素材が使用されています。これらの素材は軽量でありながらも強靭で、耐久性があります。
軽量ターポリンは通常のターポリンよりも約20%ほど軽く、その軽量性から頻繁に設置や撤去を行うようなイベント広告や、スポーツイベントの応援旗などで使用されます。
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メッシュターポリン
屋外での掲示を想定しており、雨風に強く簡単に破損させたくない場合には、メッシュターポリンがおすすめです。メッシュターポリンには、名前の通り、生地に細かい網目が入っているメッシュ状に穴が空いています。そのため、屋外で想定される強い風を通し風圧による破損のリスクを抑えることが期待できます。さらに、メッシュなので重さが軽減されているにもかかわらず、強度もあるため持ち運びにも対応しています。建設現場などの風が強く吹く場所や屋外の大型広告など、高い場所での掲示が想定される足場幕や養生幕に向いています。
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遮光ターポリン
遮光ターポリンは、通常のターポリン生地を2枚重ね、間に黒い遮光材を挟んでいるため、裏面が透けず遮光性に優れています。日よけとして使いたい場合や表と裏で異なる文字やデザイン、写真やイラストなどで使い分けしたい方にはおすすめです。両面に印刷することができるため、屋内の窓に設置したり日よけを目的とした店頭幕や看板に向いています。
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ターポリン生地の加工
元々機能性が高いターポリン生地ですが、加工を施すことでさらに利便性や強度をアップすることが期待できます。ターポリン生地の加工には、以下の種類が挙げられます。
・ハトメ加工
・防炎加工
・四辺ロープ縫込み加工
・上下棒袋縫い加工
・上下棒袋ウェルダー加工
それぞれの加工の特徴を知ることで、適した素材を選択することができます。設置場所やデザインなどを明確にしておくと、使い分けられることもできるのでおすすめです。ターポリン生地の気になる加工について紹介していきます。
ハトメ加工
ターポリン生地に施される加工として定番なのがハトメ加工です。横断幕などの四隅含む周囲にハトメがされておりリングを配して、ロープなどで吊り下げたり縛ったりすることができる加工です。ハトメ加工を行うことで、大きな横断幕を吊り下げたときの強い圧力を分散することができ、吊り上げる際の破損のリスクを軽減することが期待できます。
防炎加工
ほとんどのターポリン生地に施されるのが防炎加工です。ポリエステルという化学繊維でできているため、他の素材と比べると比較的燃えにくいものの、火事などによって火が燃え移ると大惨事となってしまいます。
被害を少しでも食いとめるために、消防法第8条の3では、不特定多数の人が出入りする施設や建築物では防炎加工の施されたものを使用することが義務付けられています。防炎シールも必要になることが多く、高さ31m以上の高層建築物や地下街、飲食店、劇場、ガソリンスタンド、旅館、病院、商業施設、イベント会場などでは防災加工を施したものでないと使用できないケースもあります。
四辺ロープ縫込み加工
重い横断幕を破損させないために、幕の周囲を補強する加工をするのが四辺ロープ縫込み加工です。ターポリン幕の四辺にロープを縫い込みます。ロープを縫い込むのと縫い込まないのとでは強度が全く違うため、設置する場所や状況を確認した上で、適宜加工を検討してみてください。
上下棒袋縫い加工
ターポリン幕の上下に棒を通せる部分を作る加工が上下棒袋縫い加工です。幕がうまく掲示できないリスクを減らすために、棒を通して、重みで幕がピンと張るようにします。サイズや用途などにもよりますが、しっかりと幕を展示したい方には、おすすめできる加工です。
上下棒袋ウェルダー加工
上下棒袋ウェルダー加工は、ターポリン生地を使用する用途の中でも比較的サイズが小さいタペストリーなどに施されることが多いです。
素材同士を熱によって圧着する加工方法となります。今まで紹介してきたのは基本的に縫製加工となりますが、上下棒袋ウェルダー加工の場合、縫い目がないのが特徴的です。デザインに支障を出したくない方や生地の防水性を重視したい方にはおすすめできる加工です。
■ターポリン生地が活躍するシーン
ターポリン生地の特徴や種類が分かったところで、実際に活躍するシーンについても注目していきましょう。今後横断幕や垂れ幕などの作成予定がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
ポイントは場所や用途
ターポリン生地を使用する場合には、場所や用途をしっかり整理して適切なものを選べるようになることが重要です。特に、以下のポイントをチェックしておくといいでしょう。
・使用する場所は屋外なのか屋内なのか
・使用頻度はどのくらいなのか
・大きさはどのくらい必要か
・何を目的にしたいのか
・目立たせないものは何か
以上となります。また価格や入稿までの期間なども重要です。ぜひ、目的や場所、用途についてはしっかり整理して明確にしておきましょう。
シーン①屋外かつ屋上で利用する場合
屋外で使用する場合には、スタンダードターポリンがおすすめです。幅も数メートル単位で用意できるので、大型サイズで仕上げることが可能です。スタンダードターポリン生地であれば、雨風にも強いため数年単位にわたって使用できるのも嬉しいポイントです。
シーン②風が強い屋外で利用する場合
強い風が吹く場所で使用したい場合には、メッシュターポリンがおすすめです。メッシュターポリンは先でも紹介したように、風が通るように網目状になっているのが特徴的です。長期間吊るす場合には強風対策として活躍するでしょう。
シーン③両面を利用したい場合
大きなフラッグやサイン、バナースタンドなどを片面だけでなく、両面で活用したい場合には遮光ターポリンがおすすめです。間には遮光材が入っているため、反りにくく両面に印刷して利用することが可能です。
シーン④光沢感を演出したい場合
デザイン重視で発色を求めたい場合には、光沢ターポリンがおすすめです。屋内で使用するタペストリーやバナーとして活躍します。表面は光沢感があり、色の発色もいいので、理想に近づけるかもしれません。
■ターポリン幕の耐久年数とお手入れ方法
せっかく手間暇かけて作成したターポリン幕は、少しでも長く活躍させたいものです。そこで気になるターポリン幕の耐久年数とお手入れ方法についてもチェックしていきましょう。
ターポリン幕の耐久年数
ターポリン幕の耐久年数はだいたい3~5年程度と考えられています。他の素材と比べても強度が高く長持ちする傾向にあります。
ターポリン幕のお手入れ方法
ターポリン幕を使用していて、万が一汚れてしまった場合には、正しく洗浄して自然乾燥をさせるのがおすすめです。
まず、水を薄めた中性洗剤を布に浸し、優しく拭き取りましょう。洗剤に迷ってしまいますが、アルカリ性洗剤や酸性洗剤、洗濯機やクリーニング、乾燥機等は生地を傷めてしまう可能性があるので、避けるようにしてください。
自然乾燥させる場合には、直射日光の当たらない場所で自然乾燥をさせるのがおすすめです。
ターポリン幕の保管方法
長持ちさせるためには、ターポリン幕のプリント面を内側にして、収納するのがおすすめです。注意点として、幕を折りたたんでしまうと印刷面同士が密着することでインクが剥がれたり、折りシワができる原因となります。できる限り保管時は丸めた状態で、日の当たらない風通しのよい場所で保管するようにしてください。
シワを伸ばしたい時
紙管や筒などに生地を巻いて長時間保管することでシワが薄くなります。生地を巻く際には、印刷面を外側に巻いてしまうと印刷の剥がれの原因となりますので、必ず印刷面が内側になるように巻いて保管してください。
また、ポールなどに掛けておくことでもシワを薄くすることができます。
■ターポリン幕の欠点
万能なターポリン幕ですが、欠点もあります。事前に欠点についても理解しておきましょう。
生地自体が重い
ターポリン生地は丈夫な反面、厚みが0.3~0.5mmもあり重いのが特徴的です。一般的な重さは1㎡あたりおよそ500gとされています。大型サイズで作成したい場合には、持ち運びに苦労したり保管にも気を遣う必要があるため、常設展示での活用がおすすめです。
カールしやすい
ターポリン幕は四方がカールしやすく、保管場所から久しぶりに広げた場合伸ばしたりと手間がかかる可能性があります。常設展示していても、カールしてしまうリスクもあるため、こまめな手入れを必要とする場合があります。
■まとめ
いかがでしたでしょうか。今回はターポリンについて特徴や懸垂幕との違い、気になるお手入れ方法や活躍シーンなどを紹介してきました。
ターポリン生地は、ポリエステルの繊維を合成樹脂フィルムで加工しており、耐久性が高く軟質の合成樹脂で挟んだビニール系のシートになっています。発色が良いことに加え、色褪せしにくいのも特徴的です。生地の種類も様々で用途や場所、目的に合わせて選択すると長く活用することができるでしょう。
正しいお手入れ方法や欠点を理解することで長く活躍してくれるので、今後ターポリン生地で横断幕をを制作するときには今回紹介した内容をぜひ参考にしてみてください。
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