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【用紙の厚さ】斤量・連量とは?用途別の厚さも解説!


印刷物を作成するとき「どのくらいの厚さの用紙を選んだらいいのか分からない」「そもそも用紙の厚さの単位がよく分からない」と悩んだことはありませんか?

印刷物によっては厚すぎると扱いが面倒だったり、薄すぎるとシワになりやすかったりしますね。
用紙の厚さは独特の単位で表すので、慣れないと分かりにくいかもしれません。
この記事では以下の4つについて解説していきます。

・用紙の厚さとは?
・連量の厚さkgを1枚の厚さmmに変換すると?
・【印刷用紙】厚さの種類と目安
・【用途別】それぞれの印刷物に適した用紙の厚さ


用紙の厚さの解説とともに、それぞれの印刷物に適した用紙の厚さをご紹介します。
用途別に最適な用紙を見つけるために、ぜひ参考にしてくださいね。


■用紙の厚さとは?

用紙の厚さはmmではなくkgやg/m²で表記されています。
「厚さなのにどうしてkgなの?」と思うかもしれませんが、印刷業界では1枚単位での取引はなく、一度に大量の用紙で取引を行います。
そのため、1,000枚を積んだときの重量で厚さを表し、この単位が一般の流通においても使われています。

用紙を1,000枚積んだ状態を「1連」といい(1Rと表記する場合もあります)、5,000枚なら5連、7,500枚なら7.5連という数え方をします。
この1連の重量を表すのに「連量」という用語が使われており、kgやg/㎡で表記されています。

連量を量る際の原紙のサイズはさまざまですが、一般的には四六判や菊判と呼ばれるサイズの用紙が使われることが多いです。
四六判は縦788mm・横1091mm、菊判は縦939mm・横636mmのサイズになります。
この他にA判やB判が使われることもあります。

連量の他に、斤量や坪量という言葉を目にすることもありますよね。
次からはこれらの違いについて解説していきます。


▶連量とは

連量とは用紙を1,000枚を積んだときの重量のことで、単位はkgで表します。
重量の数字が大きくなるほど用紙は厚くなると考えてください。
ただし、連量は「一定サイズの用紙1,000枚の重量」という決まりのみなので、基準にする原紙のサイズが変われば、同じ用紙でも重量が異なってしまいます。

例えば四六判は菊判よりも大きいため、四六判で90kgの連量の用紙は菊判だと62.5kgになるということです。
このため、連量(kg)での表記は「四六判90kg」「菊判62.5kg」など、基準にする原紙サイズを明記して表します。

連量で用紙の厚さを比較する際は、原紙サイズが同じかどうかも確認しましょう。
特に原紙サイズの表示がない場合は四六判を基準にしていることが一般的です。


▶斤量とは

斤量は連量の俗称で、意味は連量と同じです。

用紙1,000枚を積んだときの重量のことで単位はkgで表し、重量の数字が大きいほど用紙が厚くなります。
この斤量とは、昔に使われていた尺貫法からの考え方です。

どちらの呼び方を使うかは業界やメーカーによっても異なりますが、印刷業界では古くから斤量という呼び方を使っていたため、今もその傾向にあります。
どちらの言葉で使われても良いように、同じ意味だということを覚えておきましょう。


▶坪量とは

坪量は1m²あたりの用紙1枚の重量のことで、単位はg/m²やg/平方米で表します。
「米坪(べいつぼ)」や「メートル坪量」と呼ばれることもあります。

連量が「一定サイズの用紙」という決まりしかないのに対して、坪量は「1m²の用紙」という規定があります。
そのため「同じ用紙なのに重量表記が異なる」ということがなく、分かりやすいのがメリットです。
こちらも重量の数字が大きくなるほど用紙が厚くなると言えます。

ただ、連量・斤量でも言えることですが、紙の密度によっては重量の数字が多い方が必ずしも厚くなるとは限りませんので、あくまでも目安としてお考えください。


■連量の厚さkgを1枚の厚さmmに変換すると?


用紙の厚さがkgで表記される理由はご理解できたと思いますが、そうは言っても原紙のサイズも大きいですし、kg表記だとなかなか厚さのイメージをつかみにくいですよね。

ここでは一般的に使われる代表的な用紙を参考に、連量で表記されたkg(重量)から1枚あたりのmm(厚さ)に変換した厚さを表にしました。 同じ連量でも紙によって厚さが変わりますので、ぜひ参考にしてみてください。


▶光沢紙(コート紙)

コート剤によって表面がコーティングされた光沢のあるツルツルとした印刷用紙です。
色の再現性に優れているので写真印刷に向いており、広告チラシやファッション雑誌など幅広く使われています。



▶マット紙

紙の表面に光沢を抑える加工が施してあり、サラっとした手触りの高級感のある印刷用紙です。
光の反射が少ないので文字が見やすく、パンフレットやメニュー表などに向いています。



▶普通紙(上質紙)

表面加工のされていない一般的な印刷用紙です。オフィスや家庭で使われるコピー用紙もこちらになります。



▶アートポスト紙

表面にコーティング加工が施されたコート紙。一般的なコート紙より厚手の印刷用紙です。



▶色上質紙

色のついた上質紙。リーフレットや小冊子の表紙のほか、工作などに使われることが多い印刷用紙です。



市販の印刷用紙や色上質紙には、μm(マイクロメートル)で表記されているものもあります。
1μm=0.001mmなので、0.1mmは100μmになります。 一般的なコピー用紙は0.09㎜前後なので、100μm表記の紙はコピー用紙やノートくらいの厚さとイメージすると分かりやすいでしょう。
ちなみにコピー用紙は、例えばA4サイズの場合、一冊(500枚)を「坪量:約67g/m²・紙厚:約90μm」「坪量:約67g/平方米・紙厚:約0.09mm」などと表記されていることがあります。
重量と厚さの両方で表記されていますので、気になった方はネット通販サイトなどをチェックしてみてくださいね。


■【印刷用紙】厚さの種類と目安

用紙の厚さは、kgやmm(μm)の他に「薄口」や「厚口」と表記されているものもあります。
これは色上質紙によく使われる名称ですが、厚さの感覚は人それぞれなのでこちらも分かりにくいですよね。

色上質紙は印刷物だけでなく、アートや工作などにも使われるので「コピー用紙くらいの厚さ」や「はがきくらいの厚さ」など、イメージしやすい目安があれば分かりやすいのではないでしょうか。

そこで次は厚さの種類(名称)ごとに、どのくらいの厚さの用紙かを例にあげてご解説していきます。
こちらの基準はメーカーによっても多少異なってきますので、あくまでも参考としてお考えください。


▶薄口/55~90kg

一般的なコピー用紙よりも少し薄めの用紙です。
文庫本の本文用紙に使われている用紙の厚さくらいが目安です。


▶中厚口・厚口/70~110kg

一般的なコピー用紙やノートくらいの厚さの用紙です。
中厚口は単行本の本文用紙や折込みチラシなどに使われている用紙の厚さ、厚口はDMや文庫本の表紙に使われている用紙の厚さくらいが目安です。


▶特厚口/110~135kg

ある程度の厚みがある用紙です。
映画のパンフレットなどに使われている用紙の厚さくらいが目安です。


▶最厚口/135~180kg

しっかりと厚みのある用紙です。
単行本の表紙や絵本などに使われている用紙の厚さくらいが目安です。


▶超厚口/180~220kg

かなり厚みのある用紙です。
官製はがきと同じくらいの用紙の厚さが目安です。
名刺などもこのくらいの厚さになります。


■【用途別】それぞれの印刷物に適した用紙の厚さ

印刷物を作成する場合、どのくらいの厚さの用紙が適しているのか悩みますよね。
名刺やポスターのように折れ曲がっては困るものもありますし、封筒に入れる案内のようなものであれば厚すぎると折り曲げるのが大変です。
ここからは、どんな印刷物にどのくらいの厚さの用紙が適しているかを解説していきます。


▶ポスティングチラシー薄口

ポスティングチラシを印刷するには薄口/55kg〜90kgの用紙が適してます。
折り曲げてポスティングする場合もそのままポスティングする場合も、あまり薄すぎるとポスト口に入れにくくなってしまいます。
上質紙なら55kg、コート紙なら90kgの用紙が目安です。

写真を印刷する場合はコート紙の方が見栄えが良くなるでしょうし、マルシェなどのチラシの場合はあえてマット紙などの光沢を控えた用紙で温かみを出すのも良いでしょう。

ちなみに、新聞の折込みチラシを印刷する場合はもう少し薄い用紙でも構いません。


▶カタログ・パンフレットー中厚口・厚口

カタログやパンフレットを印刷するには中厚口・厚口/70kg〜110kgの用紙が適しています。
カタログやパンフレットは封筒に入れてお渡しすることが多いと思いますので、そこまで厚い用紙でなくても大丈夫です。
上質紙なら70kgか90kg、コート紙なら110kgの用紙が目安です。

こちらは写真がメインの印刷物になると思いますので、コート紙の方がより美しく写真が映えるでしょう。



▶ポスター・会社案内ー特厚口

ポスターや会社案内を印刷するには特厚口/110kg〜135kgの用紙が適しています。
ポスターは丸めたときに折り目がつかない程度の厚みが必要です。

会社案内は薄い用紙で作成するよりも、ある程度しっかりした厚みのある用紙で印刷した方が良い印象を与えるでしょう。
上質紙なら110kg、コート紙なら135kgが目安です。
ポスターは写真ならコート紙、アート系ならマット紙が使われることが多いです。
会社案内はコート紙にするかマット紙にするかは伝えたいイメージによって変わってくると思いますので、ここはプロにお任せしたいところですね。


▶はがきー特厚口・最厚口

はがきを印刷するには官製はがきと同じ最厚口/180kgの用紙が適しています。
コート紙ならもう少し薄い特厚口/135kgでも大丈夫です。
いずれにしても、折れ曲がらない厚さであることが重要になります。


▶ダイレクトメールー超厚口

ダイレクトメールを印刷するには官製はがきよりも厚めの超厚口/220kgの用紙が適しています。
こちらはポスト投函が前提なので、折れ曲がらないことが重要です。
ただし、重すぎても問題があります。

はがきは1通63円ですが、縦横の長さの他に重さにも規定があり、1枚が6gを超えると第一種郵便物の扱いになるため、84円の料金がかかってしまいます。

そこまで重くなる用紙で印刷することはないと思いますが、念のため頭に入れておきましょう。


■まとめ

連量や斤量、坪量についてはご理解いただけましたでしょうか?
聞き慣れない単位なので混乱することもあるかもしれませんが、だいたいの目安さえ分かっていれば問題ないでしょう。
ただし先述した通り、紙の密度によっては連量の数字が大きい方が必ずしも厚い紙とは言い切れません。同じ大きさの用紙であっても、和紙と官製はがきでは重さが異なりますよね。
何か印刷物を作成する場合、用紙サンプルを取り寄せてみても良いと思います。

それでも用紙を見ただけでは印刷後のイメージがなかなか湧かないかもしれません。
そんなときはビジプリスタッフへお気軽にご相談くださいませ。


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